いざ新日本テレビへ
三人は外装を真っ黒に塗られた、全部がスモークガラスの軽トラックに乗り、新日本テレビを目指していた。
「なんでフロントガラスまでスモークなんだよ、見えにくくて仕方ない」
「ごめんね田中君。歩行者とかに見られないようにと思ってぬってたら、それになんかミステリアスな感じのほうが喜んでくれるかなって思って」
「ふざけるな山崎、運転しにくいんだよ。変わるか運転、変われないよな、お前免許ないからな、三人受けたのになんで俺以外みんな落ちてるんだよ。半分はコンピュータが自動で運転してくれてるのに、合格率九十八パーセントなのに」
「ごめんね田中君、ごめんね」
「泣くな山崎」
「おまえら俺をはさんで喧嘩すんなよ。その前に軽トラって二人乗りだろ、狭いんだよ」
「じゃあ御坊は荷台に乗ればいいだろ」
「いやだよこんな制服来て公衆の面前を走れるかよ、さらしものじゃねーか。なんなんだよ田中このデザイン、なんなんだよこのフリフリ」
「ごめんね、御坊君が喜んでくれるかと思って」
御坊の目に、山崎の木の幹みたいな腕が映り、少し口をごもごもさせたかと思うと、黙った。
「だから泣くなって言ってるだろ。もうすぐ着くから、ビシッとしろ」
「ごめんね田中君。わかったから」
「わかればいいんだよ。よしあと約五百メートル、時間にして三分。御坊、準備いいか」
「フリフリの制服以外OK」
「よしっ、山崎は」
「うん大丈夫」
「よし、目標物が見えてきたぞ。気を引き締めろ」




