【番外編26】学校に下駄箱があるなら、下駄通学は校則で許されるのでしょうか?
運営さんにお伝えても、お返事はありませんでした。
多分、小さな遠い国の法律では合法なのでしょう。インターネットはその名の通り、全世界を結ぶので、国ごとに法律が違うのです。
運営会社は、自国の法律は、しっかり、キッチリ守ってるはずです。
郷に入れば、郷に従え、エロに慣用な社会なら、エロいのに従が……、従えるわけねーだろう!
ほかのプレイヤーと話してる最中に、いきなり、顔と顔の間に浮かぶ、エロ広告は、しゃがんで見ないようにしています。
「もう、参っちゃった!」
わたしは、瞬きを繰り返しながら、叫んでました。
「――ねえ、いつもと目つきも違うよ。三年生や二年生から、何かされたの?」
目は口ほどに語るとか、聞いたことがあります。『ちびきゃら共トレ』とカンケーないことに、思考を変えます。
自分の靴が見えたので、靴、下駄箱と。そもそも学校の下駄箱に、下駄を入れてる人、見たことありません。
えーと、センパイ方は、朝、通学途中や下駄箱で見かけただけです。二年や三年の会話に参加もしていません。
新入生のわたしが、知らないセンパイ方の会話に参加していたら? おそらく、センパイは、新入生で学校に慣れてなく、一年生の集まりと、勘違いされたと思うことでしょう。「一年の集まりじゃないよ」指摘するセンパイも、同級生の仲良し一年生かもしれないのです。言葉選びに悩むでしょう。
一年だと思っていたら、上級生だったら、指摘されたわたし。メッチャ恥ずかしいです!
そんな空想をしていたら、顔に熱がこもり、即座に逃げたい衝動に駆られ、全身が数秒震えました。
「下駄箱で……」
「うん」
担任の顔が、やけに優しいので、下駄通学は校則でオーケーなのか、うっかり聞ききたい心のはずみが出ます。
背後に、わたしのちびきゃらの気配を感じます。聞いちゃえ、と背中をツンツン指で押されているような、感覚があります。
『ちびきゃら共トレ』のやり過ぎのせいでしょう。
どこかで聞いたことがありますが、やはり、一日三時間までとか言う、理論が正しいのかもです。
えーと、睡眠時間を三時間にして、残り二十一時間は、ゲームをするんだっけ?
「先生、わたし、疲れてるんです」
「うん」
ゲームでなく、下駄を空想します。確か校則では、女子生徒は、学校指定のローファーシューズか、高校生にふさわしい靴となっています。どこから、高校生にふさわしい靴なのか、アバウトです。
お化粧が校則で禁止ですが、一定の範囲なら大目に見てくれるようなモノでしょう。下駄通学のことは、ぐいっと言葉を飲み込めました。ふともものスカートを、両手でちびきゃらのわたしが、引っ張っている錯覚がありました。
「誰かに聞かれたらどうしよう?」
「うん」
担任の先生は、納得顔をしながら、頷き出しました。
やはり、『ちびきゃら共トレ』のことを考えることにしました。ちびきゃらのわたしは、わたしの分身であり、可愛いからです。




