【番外編25】『ちびきゃら共トレ』は、遠い小さな国の会社が運営しているので、日本の裁判所は管轄外です。
わたしは心臓に右手を当てました。ゆっくり手が胸に沈むようですが、形が崩れるのが嫌だし、人前で自分の胸触ってるみたいで……、ヤダ。
背筋が寒くなりながら、両手をダランと下ろします。
担任を、中立から味方に、立場を徐々に味方に移動させる、つまり、誘導することにします。
「センセイが、社会人は掃除が新入社員の仕事と仰ったので、わたし、世間知らずで、家族の団欒で、職場で掃除をする話を思い出してしまいました。中学生の弟は、運動部にいて、『球拾いも練習のうち』と言われ、中一時代、やらされたそうです」
いけない。弟の話を思い出した。ちなみに、ボール磨きも、一年生の役目だったそうです。
顔を穏やかにするため、楽しい『ちびきゃら共トレ』のことを考えます。
『ちびきゃら共トレ』非公式マル秘攻略サイトなるモノを、思い出しました。
分身であるアバターを無料で作成して、マスコットキャラを郵送する必要がるとか称して、プレイヤーが質問に答えるサイトです。自分のフルネームと携帯電話番号、年齢、顔写真、全身の正面写真、わたしみたいに高校生なら、学校名の入力などを求められます。
わたしは、カレがいるか、質問項目にあったので、ヤバいサイトって気が付いて、何も入力しませんでした。
すぐに、スマホのインターネット接続を切りました。
個人情報を盗み取る超悪質サイトです。サイト運営者がこの前、逮捕されました。
人気ゲーム、わたしが大好きな『共トレ』を利用する、悪いヤツは許せません! 犯人が刑務所行きなら、最低でも、無期懲役を望みます。もし、保釈するなら、保釈金は日本の国家予算くらいにして欲しいです。
わたしは、はっとしました。
裁判所で判決が確定するまで、推定無罪なのです。犯人と断定するのは間違いです。中学で習いました。胸中では、ゴメンなさい、を繰り返します。
人を裁けるのは、日本で裁判所だけなのです。なお、スマホバーチャルゲーム、『ちびきゃら共トレ』は、遠い小さな国の会社が運営しているので、日本の裁判所は管轄外です。
運営さんが、垢バンと呼ばれる、ID削除権限を持っています。
運営さんの主観で不適切な名前を、変える権限まであります。運営さんが善悪を判断してくれるのです。遠い小さな国の裁判所まで、行く手間が省けて、ありがたいことでしょう。
『ちびきゃら共トレ』では、いきなり、空気読まず、虚空に広告が出ます。たまに、日本法に触れる可能性が思いっきりある、エロい広告もあり、止めて欲しいです。




