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番外編⑬『よそは汚して構わないけど、自宅を汚すのはダメな家庭のルールがあると、勘違いされそうです。』

「えーと、オーブンや圧力鍋が家にないの。それに揚げ物は、台所の掃除が大変だから、家では作らないの。煮物やフライパンで焼いたりする料理がメイン!」

「“家では”って、どこかよそでも作るの?」


 暇つぶしの姫は、言葉尻を取ってきました。ちなみに、自宅にオーブンも圧力鍋もあります。自宅キッチンの設備が経済力の差でないのは、分かっています。別の人ならなともかく、暇つぶしの姫だけには、わたしは経済格差がある家と、思われたくありません。揚げ物も母は作ります。


「学校で作るでしょう? 中学の文化祭とか家庭科室で。オーブン使ったり、圧力鍋使ったり、スイーツ作ってたよ。わたし、書道が得意だけど、家では書道しないんだ。墨汁が零れたり、服に付いたりしたら、汚れ落ちないから、学校で、書道は済ませることにしてるの。それと同じだよ」


 しまった! 他所よそは汚して構わないけど、自宅や私品は汚すのは拒否。そんな考えの人間と思われてしまいます。慌てて付け足します。


「亡くなったおばあちゃ……、祖母の家に遊びに行って、書道したり、多くの料理を作って、祖母から、『おばあちゃんが知らないお菓子や料理を作れて、おいしいね』って褒められたかな」


 またやらかした。祖母コンと思われそうです。なお、祖母の家で、わたしが料理は作った記憶は、ブルーチェ以外、あまり存在しません。

 ブルーチェは、ブルーチェのもとを牛乳を混ぜて、適当な大きさの器に入れます。冷蔵庫で冷やすだけで、美味しい、ブルンとした触感のスイーツができます。


 また、泊りがけで弟と二人で遊びに行った時、「おなか壊さない?」と、心配する祖父母をスルーして、夜食でカップ麺にお湯を入れて作ったりしたのです。

 わたしの記憶型がしければ、リンゴの皮向きの手伝いを、したことがあったはずなので、嘘ではないのです。暇つぶしの姫が、うんうん頷きながら、上半身だけ傾け、胸を強調するようなポーズでわたしに問いかけます。


「おばあちゃんが、知らないお菓子って何?」

「ブ、ブルー……」


 咄嗟に、唇を引き結びました。ロングセラー商品でわたしが、生まれる前から有名な、ブルーチェを祖母が「知らない」と言ったことは、わたしを喜ばせるウソだったと、今、気づいたからです。


「ブルーベリーのお菓子?」

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