【番外編】④『耳鼻科の椅子は、どうして歯科みたいな、リクライニングシートなの?』
「わたしも、浪前の話、全然違和感なかったよ。ねえ?」
「あ、う、うん。えー、フレンチの加登さん、もっと聞きたいな?」
どうみても、暇つぶしの姫は、わたしに合わせて、浪前を現段階では敵には、したくないようです。友人だから、柔らかく、そっとマイナス面を指摘するタイプでは、なさそうです。
もし、暇つぶし会から、誰かを切り捨てるときは、お気に入りとそうでない人で対応変わる人でしょう。
俺木が浪前を一瞥してから、得意げにしています。
「コイツも、俺も花粉症なんだよ。浪前、中三になっても、授業中、鼻を思いっきりかんでさ。丸めたティッシュを机の上に沢山置きっぱなんだよ。思わず俺が、休み時間に、『 一人×ッチをし終わったあと、みたいだぞ!』って、大声で指摘してやったんだよ」
イヤなヤツですね俺木は。オンラインゲームなら、親しくもないのに、独り語されても、こっちの会話が止まるだけです。他のプレイヤーが対応に困ります。
わたしも花粉症です。毎日、花粉症の薬を一日一回飲んでます。以前は、かかりつけの内科クリニックで、処方してもらってました。
内科医の先生は、人によっては眠さがあるからで、夜寝る前に処方でした。中学の頃、内科クリニックのすぐ隣に、耳鼻科クリニックがオープンして、同じ薬を処方されたんです。
耳鼻科の先生は、人によって眠さが出るから、朝なら仮に眠さ出ても、ガマンできるでしょう、と、朝飲むことになったんです。
内科と耳鼻科のクリニックと、駐車場が共有みたいになっている、調剤薬局で薬剤師の先生に相談しました。
わたしが、昨日の夜、薬を飲んだから、明日の朝まで、一日一回でも、約三十六時間あることを指摘しました。
薬剤師の先生が、耳鼻科の先生に問い合わせしようとしました。待たされるのが面倒なので、お会計を済ませて、花粉症の薬をもらって帰りました。
せっかく、薬剤師の先生に、耳鼻科は、歯科みたいな、高級そうなリクライニングシートに患者が座るのかも、聞きたかったのに、分からずじまいです。
二十四時間に一回の薬を、三十六時間置いたせいで、涙も鼻水も出て、大変でした。マスクの裏側は、何回交換しても、惨状になっていました。
俺木も花粉症なら、大変さが分かるはずなのに。
しかも、同じ中学出身の仲良しなはずな、浪前を、けなすなんて、サイテーです。




