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if story 守ってあげる

第1章4話で二人は別れを選びました。もしも…別れなかったら…

そんな感じな話になります。

「りん…別れよう」

「いや。絶対に別れない」

電話越しでのいきなりの別れ話。鈍器で殴られたような衝撃に襲われる。

「俺が…お前の事…守ってやれない」

ゆう君が漏らした弱音。弱音じゃない…これは本音だ。

静寂が私達に襲いかかる。私は…ゆう君に何をしてあげられる?

何も言わないで終わるのは嫌だ。今まではゆう君に守られていたのならば…。



「私が…今度は私がゆう君を守る。私に頼って。私に甘えて?」

「りん…お前」

「ごめんね。今までずっとゆう君に甘えていたね。疲れちゃうよね」

「そんな事はない。絶対にない」

「辛くて、苦しい思いをしているゆう君に気付けなかった私が悪いの」

「ねぇ、私じゃ…ゆう君を丸ごと守ってあげられない?」

「そんな事ない」

「だったら…。今度は私が守ってあげたい。一人で抱え込まないで。

二人で…一緒に乗り越えよう」

「りん」

「ゆう君。今ある困難から逃げないで。私も抱えるから。それでも…

それでも駄目だったら…その時は別れよう。だから、今は別れない」

私が一気に言うと、ゆう君は大きなため息をついた。


「やっぱり、りんは強いなぁ。分かった。降参」

「ゆう君」

「詳しくは、K学園の入試が終わったら。その時に会って話そう。いいよな?」

「大丈夫。何とかする。ゆう君、私は負けないから」

「負けない?どういう事?」

「私…一度全てを失ったことがあるから。あの苦しみを…ゆう君には知って

欲しくないから。ゆう君には私がいるから、忘れないで」

「わかった。頼りにしているからな。りん。今日は寝よう。おやすみ」

私達はそうして受話器を置いた。



ゆう君の態度がおかしくなったのは、塾の休み時間だ。二人で席を離れた時は

特に何もなかったけど、戻った時に、ゆう君の席には手紙のようなものがあった。

多分…それが全ての原因なのだろう。



その手紙と手紙を出した人と私達は戦わないといけないだろう。

原因は何であれ、一度ゆう君に別れを口にさせたその手髪の存在に

私の心は萌えていた。



私がゆう君を守るから。ゆう君の笑顔を消し去る全てを私は許さない。

どうやら…現実逃避全開みたいです。あははは…

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