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リンツ伝  作者: レベル低下中
第一章 領地改革編
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新たな船出

帝国歴246年5月



 文字通り南大陸への初の貿易船が出航した。


 帝国が南大陸に船を出したことは過去に数度あるらしいが、スーディル港から一貴族が出すのは初めてに違いない。

 航海の無事を祈る。


 また、初の評議会選挙が直轄領内で行われ、ロスリー、スーディルそれぞれ10名づつの評議員が選出された。

 これから議長を選出し、奇数月に議会を開催する。

 任期は4年だが、第1回に限り特例で5年とした。

 その間に投票用紙を作り、記入方法を周知しよう。


 行政職員の第三次募集も行われ、これで総勢30名となった。

 まだ、全ての担当が埋まっている訳ではないが、かなり事務作業が効率化されるとともに、職員の負担が軽減されたのを感じる。

 記念すべき第1回評議会も始まろうとしているし、政庁が今の場所から巣立つ日も近い。


 建設事業としては、まず、ハガ-水路から水道橋の建設が開始され、同時にハガ-とロスリーの境で水道用トンネルの掘削が開始された。ここでも大量のレンガが使用される。 

 そして市役所の向かいでは中央公園の整備が始まった。

 遊園地も市内西側の土地を取得予定である。


 産業面では、建設、運輸、飲食の3業種を振興対象産業に追加した。

 建設についてはやや、遅きに失した感もあるが、ようやく存分に公共工事が発注できるようになったのだ。

 領外の事業者もどしどし来て欲しい。


 また、初年度の学生募集とブリギッテさんたちへの仕事第一弾として学生服を発注した。

 まだ、ロスリーだけだが、そのうち領内に制服姿の子供が溢れることだろう。


 さらに火薬工廠にはダイナマイトと花火の開発を命じた。

 そしてようやくライフリングを物にしたロスリー金属工業には新型の大砲とライフル銃の製作を指示した。


 ここまでこぎ着けたのは、とにかくセバスの働きが大きい。


 資金を効果的に運用し、支払いは容赦なく値切り、可能な限り遅らせ、どこからともなく融資させ、絶妙なタイミングで資金ショートを防ぐ。

 確かに未だ預金はほとんど無いが、10年予定の事業が1年半で実現できたのは、彼の功績で間違いない。

 そして益々ブラックさを増した彼の手腕は、これからも領内外で大きな猛威を振るうことだろう。


 それと、恐らく、ここまで来れば、領地も売却されずに済むだろう。

 ところで、セバスの手腕はセバスのものだよねえ?

 あれだけ自由に動いてるんだし・・


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