子育て名人、レミリア
「よい、よい、よい、ベロベロ、バー!」
「きゃっ!きゃっ!」
「れーちゃん!」
「べおべおあー!」
「ふ~ら~ん~ちゃん!」
「ふ~あ~ん~あん!キャキャッ!」
とある一日。いや、ここのところ毎日こんな感じ。
子育てには家人一同協力してくれるが、特にレミリアは率先してやってくれる。
「しかし、レミリアにこんな特技があったなんてね。」
「でも、本当に助かっています。母親は料理や掃除なども含めて、全て行うのですよね。」
「そうですね。一日中遊んでいただけるので、私たちは随分楽をさせていただいております。」
「でも、一日中って、凄い体力だよね。」
「私はいつも楽しいですよ!みんな可愛いですし。」
「れーたん!」
「はーい、トマスちゃん。こっちこっち!」
パタパタパタ!
「だっこー!」
「はーい、レーちゃんが抱っこしてあげます!」
「あらあらまあまあ。」
「ああ、オルガさん、フローレンスを抱いてあげて下さい。」
「まあ、よろしいのでしょうか。」
「孫娘ですからね。」
「まあまあ、ローサさんも小さい頃はこんな感じだったのでしょうね。」
「私もオルガさんにフローレンスを抱っこしていただいて、嬉しいです。」
「そうでした。レミリアさんを呼びに来たのですが、この様子ではダメですね。ベティーナさんかビアンカさんにお願いしましょう。」
「すごい、治外法権になってる。」
「私も役に立つことがあるのです。エッヘン!」
「うん、すごいことだと思うよ。それにいつもありがとう、レミリア。」
「旦那様に褒められてしまいました。」
「レミリアさん、よかったですね。」
「そうですね。レミリアさんは元気な子供と波長がぴったり合っています。子供たちの顔が生き生きしているのが何よりの証です。」
「そうか、言われてみれば確かにそうだね。子供とピッタリだ。」
「旦那様、その言い方はすごく引っかかります。」
「レミリアさんは子育て名人です。」
「れーたん!でろでおあーしてっ!」
「ベロッベロッ、バー!」
うん。うちの長女だ・・・




