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リンツ伝  作者: レベル低下中
第三章 家族編
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子育て名人、レミリア

「よい、よい、よい、ベロベロ、バー!」

「きゃっ!きゃっ!」

「れーちゃん!」

「べおべおあー!」

「ふ~ら~ん~ちゃん!」

「ふ~あ~ん~あん!キャキャッ!」


 とある一日。いや、ここのところ毎日こんな感じ。

 子育てには家人一同協力してくれるが、特にレミリアは率先してやってくれる。


「しかし、レミリアにこんな特技があったなんてね。」

「でも、本当に助かっています。母親は料理や掃除なども含めて、全て行うのですよね。」

「そうですね。一日中遊んでいただけるので、私たちは随分楽をさせていただいております。」


「でも、一日中って、凄い体力だよね。」

「私はいつも楽しいですよ!みんな可愛いですし。」


「れーたん!」

「はーい、トマスちゃん。こっちこっち!」

 パタパタパタ!


「だっこー!」

「はーい、レーちゃんが抱っこしてあげます!」

「あらあらまあまあ。」

「ああ、オルガさん、フローレンスを抱いてあげて下さい。」

「まあ、よろしいのでしょうか。」

「孫娘ですからね。」

「まあまあ、ローサさんも小さい頃はこんな感じだったのでしょうね。」

「私もオルガさんにフローレンスを抱っこしていただいて、嬉しいです。」


「そうでした。レミリアさんを呼びに来たのですが、この様子ではダメですね。ベティーナさんかビアンカさんにお願いしましょう。」

「すごい、治外法権になってる。」

「私も役に立つことがあるのです。エッヘン!」

「うん、すごいことだと思うよ。それにいつもありがとう、レミリア。」

「旦那様に褒められてしまいました。」

「レミリアさん、よかったですね。」


「そうですね。レミリアさんは元気な子供と波長がぴったり合っています。子供たちの顔が生き生きしているのが何よりの証です。」

「そうか、言われてみれば確かにそうだね。子供とピッタリだ。」


「旦那様、その言い方はすごく引っかかります。」

「レミリアさんは子育て名人です。」

「れーたん!でろでおあーしてっ!」

「ベロッベロッ、バー!」


 うん。うちの長女だ・・・


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