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リンツ伝  作者: レベル低下中
第三章 家族編
577/1781

フラグ、立ってなかったよねえ

「旦那様、これらはまた、素晴らしい料理の数々ですね。」

「そうでしょう。これらは流行りますよ。」


 天ぷら、カツ丼、すき焼き、もつ鍋、ハヤシライス、鶏鍋、チャーハン、ハンバーガー、鰹のたたき、枝豆、肉じゃが、親子丼、チゲ鍋、八宝菜、餃子、きんぴらごぼう、おでん、酢豚、生姜焼き、アスパラベーコン、ポトフといった料理が並ぶ。


「これは、ジョセフさんにも教えないといけませんね。」

「そうだね。来週オープンだもんね。今は忙しいだろうけど、落ち着いたら伝授しよう。」

「ご主人様、奥方様が食べられるものはございますか?」 

「う~ん、天ぷらとポトフ、枝豆ならいけるかな。後は冷めるとちょっと味が落ちるか、匂いがキツいかどちらかだしね。」


「そう言えば、アーニャさんは激しい動きはできないけど、ローサがここにいて大丈夫なの?」

「はい、子供たちはレミリアさんが見てくれております。」

「レミリア?大丈夫?」

「はい。レミリアさんは子供好きですね。とても子供たちを可愛がってくれますよ。」

「それは意外だよね。」

「旦那様、帝都から使者が来ております。」

「へっ?また来たの?」



「という事で、至急出陣しないといけなくなった。」

「まあ、当分戦など無いと思っておりましたのに・・・」

「ご主人様、また行かれるのですね。」

「まあ、出ないわけにはいかないねえ。どうやらマルチン=ユグノー軍が国境付近に集結し始めているようで、陛下も本当はまだ戦を仕掛けるつもりは無かったみたいだね。」


「しかし、相手は何を考えているのでしょう。」

「恐らく、この機会を逃せばジリ貧と考えたのではないでしょうか。」

「最後のチャンスねえ・・・」


「時期的にも、戦場までの距離的にも、最も相手に有利な状況です。」

「大人しく降伏すればいいものを・・・」

「まあ、それでも黙っまま滅びる訳にはいかない、といったところでしょうか。」

「それで、5月20日までにレッツェに集結するように、とのことだ。」


「では、至急騎士団に連絡して参ります。」

「よろしく頼むよ・・・」

「旦那様なら大丈夫です。信じております。」

「必ず無事でお戻り下さい。」


 どっかで、フラグ立ってた?


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