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リンツ伝  作者: レベル低下中
第三章 家族編
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ファッションの進展

 今日は2軒のブティックを訪れた。

 新作を含めたラインナップ確認と、帝都進出の様子を伺うためである。


「しかし、いろいろありますね。」

「そうよ~、たくさん作っちゃったんだから~。こっちが男の仕事着シリーズ、こっちがレディの普段着シリーズ、後はダンディシリーズ、プチキャットシリーズ、プチバードシリーズ、ベビーシリーズ、高級ドレス、肌着。他にもたくさんあるわよ~。」


「これ全て作るのは、職人さんも大変でしょう。」

「ええ、だから工房は北に移転して、ここはショールームにしようと思っているのよ。」


「帝都進出はどうです。」

「アタシの店はアフォスフルーク、コンスタンツェの店はエール アンジュって名前ね。一応、物件も目星は付けてるわ。」


「これ全部売るんです?」

「まあ、売れ行きを見ながらね~。店が3階建なんでシリーズで分けて、儲けたら2号店を作って高級品を別に販売しようかなと思ってる。店のマークはクローバーと蝶よ。」

「いいですね。」


「でも、最新モードはロスリーのみで販売よ。」

「何でです?」

「一番新しいモノは、この街にこそ相応しいわ~。これからは、ファッションの街ロスリーもちゃ~んと宣伝してね、エルちゃん。」

「ブリギッテさんも元はと言えば帝都民なのに・・・」

「もう、この街がアタシの根城よ~」



 続いて、エール アンジュ本店、となる予定のお店へ・・・


「コンスタンツェさんとエマさんの店のラインナップはこれですね。」

「そうです閣下。私たちは女性用のちょっと高級な服が充実しています。」

「男性用はファスナーを多用していますね。」

「はい、ファスナー単体では前のデザインが単調になりがちデスが、左胸と左腕ニモ配置して、デキる男感をだしていマス。」


「ドレスはあまりないように思えますが。」

「はい、基本的には子供と大人用の普段着が主体です。」

「ローサのドレス良かったんだけどなあ。」

「ありがとうございマス。やはりドレスよりは普段着の方が良く売れマスし。」


「レンタルなんかどうです。」

「貸衣装ですか。それは面白そうですね。」

「滅多にドレスを着ない方、買うことができない方用に、サイズや色違いをいくつか用意すればいいと思います。」

「デハ、試作してみましょう。」

「帝都の店も早く出来るといいですね。」


 こちらも上手く行っているようだ。


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