アルマさんもいい顔をしてる
さて、今日はアルマさんの結婚式。それにしてもみんな大変だ。
何せ、5日の間に3度の挙式である。
「アルマ、とても綺麗だよ。」
「アルマ、良かったですね。とても綺麗ですよ。」
「ありがとうございます。まだ信じられません。」
「さあ、一世一代の舞台ですよ。頑張って来るのよ!」
「ええ、行ってまいります。」
式も滞りなく終わり、披露宴となる。
マイヤー家とグライリヒ家両家に挨拶し、御礼を言われた。
内輪のパーティーではあるが、男爵家のものと考えると相当豪華だ。
何より、普通このような場所に公爵様一家が揃うなんてことはない。
「婿殿、今までは手加減しておったが、今日は逃さん、さあ飲め!」
アルハラだ!
「はい、いただきます。」
「さあさあ、アーニャも飲め。もう立派な大人なのだからな!」
「御祖父様、今日の主役はルーデルとアルマですよ。」
「もう明後日が出発なのだ。最後くらいは良いだろう?」
いかん、もう酔っ払ってる・・・
「じゃあ、家族水入らずでどうぞ。」
公爵の重力圏から見事脱出成功!
「でも、もう明後日なんだね・・・」
「帝都には定期的に来るようにするから。」
「明後日も見送りに来るから。」
「アル君たちも、事業の検討は進めてね。」
「任せといてよ。必ず形にするから。」
「おかしなおじちゃん、だっこ~!」
「ご主人様、ミネルヴァ様たちはお任せください。」
「エミーリア様に預けてくるといいよ。リサさんと一緒にいるはずだから。」
「はい。ではミネルヴァ様、リーン様、おねえちゃんと一緒にお母様のところに行きましょう。」
「はーい!」
「ええ、私もですか?」
せっかく逃げてきたアーニャさんは、また拉致された。
「旦那様。本当にありがとうございました。」
「まさか、私がこんな盛大に祝福されるとは、思いもよりませんでした。」
「こちらこそ、今後ともよろしくお願いします。」
こうして、帝都でやるべき事は全て終わった。




