未来が見える誕生日
今日は11月1日、ローサの誕生日。
アルマさんを含めて4人でお祝いする。
「誕生日おめでとう、ローサ。今日から16才だね。」
「おめでとうローサさん。」
「皆さん、ありがとうございます。プレゼントまでいただいて、その、勿体ないです。」
「ローサさん。全くそのような事はございません。私たちも大変嬉しいのですから。」
「そうだよ。それに、来年からはこれが当たり前の風景になる。」
「そうですね。1年後にはみんな結婚しているのですね。」
「ところで、アルマさんは上手く行ってる?」
「へっ?あ、その、何で私に?」
「そりゃあ、本人からの報告がないものでね。」
「そ、それはその、う、上手く、いっております・・・」
アルマさんが下を向く。
いつも堂々としている彼女のレアな顔だ。
「アルマもすっかり恋する乙女の顔です。」
「おお嬢様!そのような、私には、似合いません。」
「いや、いい顔してると思うよ。」
「そうですよアルマ、何も遠慮しなくても構わないのですよ。」
「アルマ様、とても素敵だと思います。」
「あああ、私、もう、消えてしまいそうです。」
「その様子では、ルーデルさんと上手く行っているようだね。」
「そうですね。今度、ルーデルによく聞いておきます。」
「な、何で私の話になるのでしょう。ローサさんのお誕生日なのに。」
「いいじゃない。ローサの顔見てよ。キラキラバージョンだよ。」
「ロ、ローサさん?」
「も、申し訳ございません。つい、その、嬉しくなってしまって・・・」
「そうだよね。凄く気になるもんね。時々いないし・・・」
「そ、それは!エルハバード様のご指示で・・・」
「ローサもアーニャさんもよく聞いておくんだよ。大人の恋ってものを。」
「エ、エルハバード様!それは、その、あんまりでは・・・」
「アルマ、私にも教えなさい!」
「アルマ様、是非私にも!」
「ああもう、収拾がつかなくなってしまったではありませんか!」
「ごめんなさいごめんなさい。ホントはちょっと僅かに悪いと思っております。」
「もう少し悪いと思ってください!」
あ~楽しい!




