表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
リンツ伝  作者: レベル低下中
第二章 貴族学校編
438/1781

さらに無双する

 さて、その夜の女子寮内。


「あら、こんな時間に珍しいじゃん!何?エル君と喧嘩でもしたぁ?」

「いいえ、私とエル君は非常に強い絆で結ばれております。喧嘩などあり得ません。」

「もうアーニャ、ホントに変わったよねえ。」


「平常運転ですわ。それより、リサに話があって参りました。」

「なによ、改まって。いい殿方でも紹介してくれるの?ねえねえ。」


「よく分かりましたね。そのとおりです。」

「へっ?何それ、本気なの?」

「本気の平常運転です。リサ、あなたケヴィンお兄様と一緒になりなさい。」

「えっ?いきなり何があったのよ。」


「単刀直入に言います。お兄様がリサの事を好いています。これはチャンスです。政略結婚ではありませんが、それと同等以上です。これ以上の条件はございません。」

「ホントあんたって子は・・・で、ケヴィン様の事は本当なの?」

「真実です。そして私は本気です。」


「そ、そのアーニャ?ウチは伯爵家だよ?アーニャだって元は皇族に嫁ぐ予定だったじゃない。公爵家ってそういう家だよ?」


「それはシュタインバッハ家からみた場合です。公爵家から申し出る場合は、その限りではありません。それに私が嫁ぐのも伯爵家です。問題などあろうはずがございません。」

「アンタの場合は特殊でしょ?」

「いいえ、気のせいです。」

「そ、その・・・だからと言って無理があるのは事実よ。」


「リサは嫌なのかしら?それならそうとハッキリ伝えるべきです。」

「いや、急にそんなこと言われてもねえ。」

「嫌なのですか?」

「そうじゃないわよ!そりゃあ・・・」


「将来あなたは公爵夫人になる。いや、ならなければならない。相思相愛なのに、互いが遠慮している間に引き裂かれてしまう。それは見るに堪えない辛いものです。今、この場で決めてしまいなさい。後は私が何とかいたします。」

「わ、分かったわよぅ。でも、私なんかでいいのかしら?」


「私は二人を幼い頃から見てきました。これは当てずっぽうではありません。最初から感じていた事です。そして、最近多くの経験を積んだことにより、確信に変わりました。私にとって一番の親友には、絶対に幸せを掴んで欲しいのです。」

「うん、分かったよ。」


「では早速、お兄様にお伝えしなければ、ああ、それとみんなにも重大発表をしないとですね。そちらもお任せ下さい。必ずや成功裏に導きます!」

「アーニャ!お願い、それだけはヤメて!」


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ