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リンツ伝  作者: レベル低下中
第二章 貴族学校編
424/1781

キャラ変?いや素?

 寮に戻った私は、早速リサに報告しました。

 いつも私を心配してくれた親友は、とても喜んでくれました。

 しかし、その後がいけません。

 アルマと二人で散々弄られ、疲れ果てて部屋に戻ります。


 でも、やっと静かな空間に身を置き、落ち着くと、今日起こったとても大きく激しい出来事が思い出され、感情が溢れてきます。


 そして、今は信頼できる姉、アルマしかいないという安心感から、こみ上げるいろいろなものを、抑えることができなくなります。


「お嬢様、お疲れ様でした。今日は本当に、良く頑張りました。そしておめでとうございます。お嬢様の幸せは、このアルマの幸せでございます。」

「アルマァ!」

 もうギャン泣きです。

 あまりにも恥ずかしくて、他人にはとても見せられません。

 アルマが止めなければ、誰にも止めることなどできません。


 いつまで泣いていたでしょうか。

 アルマはいつしか私の頭を撫でてくれていました。


「お嬢様、本当にようございました。本当に幸せを掴まれたのですよ。」

 アルマも泣いておりました。

 とても強い彼女が涙を流すのは、あの時以来でしょうか。


「アルマのお陰です。私が今、ここにいるのも、負けずに耐えられたことも、笑われても泣かなかったことも、幸せになれたことも、全部、全部です。」


「お嬢様はとてもお強いお方です。アルマはお嬢様を信じ、支え、尽くし、お仕えするのみです。そして、お嬢様の幸せを願い、共に喜ぶ者です。そんな私にとっても今日は9年間、待ちに待った最高の一日でした。」

「うん、私、頑張りました。」

「お嬢様、こちらへ。久しぶりに膝枕、いかがですか。」

「はい。ありがとう、アルマ。」


「こうしていると、幼い頃を思い出しますね。」

「まだ、旦那様に甘えんぼアーニャと呼ばれていましたね。」

「でも、私はもう、子供ではありませんよ。」

「いいえ、ミネルヴァ様やリーンマイヤー様と全く同じです。今日、お二人に抱っこと膝枕をして差し上げたばかりですので、間違いございません。」

「ウフフッ、アルマがそう言うなら降参です。私は甘えんぼアーニャです。」

「はい、そして、大変立派で自慢の主です。」

「それは、その、そのような褒め方をされると、照れてしまいます。」


「よろしいではございませんか。今のお顔は大変お可愛らしいと思います。明日からはエルハバード様にたくさんお見せして、笑い、楽しみ、甘えても、あの方なら必ず受け止めて下さいます。これからですよ、本当に幸せなのは。」

「ありがとう、アルマ・・・」


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