大型新人爆誕
ガシャーン!!
「!!」
ああ、びっくりした。
何かもの凄い破壊音で目が覚めた。
ショボショボした目をこすりながら音のした方に急ぐ。
廊下には割れた大きな壺と小さなメイド。
なんか昔のローサみたい。
「何があったの?って、壺が割れたんだよね。怪我は?どこか痛いとこない?」
「グスン・・・壺、割れっちゃったぁ・・・」
「ああ、危ないから急いで片付けようね。君は?」
「レミリアです。新人です。10才です。」
「ああ、マリアさんの。」
ローサとオルガさんも駆け寄って来る。
「あらあらまあまあ。メイド長が来る前に片付けちゃいましょうね。」
と思ったが・・・
「レミリア!あんたまたやらかして!何度言ったら分かるの!」
ラスボス登場!間に合わなかったか・・・
「ふぇ、ごめんなさぁい、お母様・・・」
「お母様ではありませんと何度言ったら分かるんです!ここではメイド長と呼びなさい!」
「申し訳ございません。おかメイド長・・・」
「まあまあ、割れたものは仕方無いよ。どうせウチにある物なんて大したもんじゃないし。」
「これは、旦那様がどんなに苦しい時でも売らなかった壺です!」
「まあ、いいよいいよ。今ならこんなのいくらでも買えるんだから。」
みんなで朝から大掃除。
その日の午後。
「グスン・・・お買い物、できませんでした。うぇーん!」
「どうしたのって、レミリア、何これ?」
「わかんない、商店街行ったら、これを買ってしまってもう、わからないの~!」
「これって、もしかして馬ののみ取り?何でこんな物?頼んだのゲルハルトかな?」
「あの~レミリアさん。頼んでいたルッコラとズッキーニは?」
「えっ?・・・何がどうしてそうなった?」
「グスッ、商店街いったら、こっちにとか、こっちよ、とか言われて、もう、グスン!」
「あ~分かる、昔のローサと同じだ。アイツら何でも売りつけるから。」
「嬢ちゃんどうしたよ。ああ?のみ取り櫛なんてどうした。」
「ああ、買わされっちゃったみたいだね。」
「ワッハッハ!いいじゃねえか!どうせ使うもんだ、あっしが使うよ。」
「良かったですね、レミリアさん。」
ローサに抱かれ、やっとレミリアも落ち着きを取り戻す。
「ありがとうございます。ローサ様。」
「いいのですよ。私も以前はよく失敗して、マリアさんに叱られたものです。」
しかし、超新星だよね。のっけから良い味出してる。
「あの~、ルッコラとズッキーニ・・・」




