表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
リンツ伝  作者: レベル低下中
第二章 貴族学校編
360/1781

無事、リンツ領に入る

 直轄領、中東部を経て、私たちは東部に入った。


 こうして見ると、やはり帝都から離れるほど、民衆の暮らし向きは貧しくなるのが分かる。

 そして昨日はエルリッヒ伯爵領都ティグレに宿泊した。


 本来なら寄親に挨拶くらいすべきなのだろうが、今回は隠密の旅。

 華麗にスルーして領境であるアイヒ川を渡る。


 そして橋のたもとには騎士の一団が。


「おお若様!長旅お疲れでございましたなあ!」

「ゴホーク殿、やっと帰ってきました。みんな元気でしたか。」

「もちろん!ワシなどまた一回り大きくなりましたぞ!ガッハッハ!」

 今はこの会話が嬉しい。


「では、エルベの村で昼食をご用意しております。騎士の方々もお疲れであろう。ここからは当騎士団が先導いたす。」

 エルベ村でそれぞれ紹介を終え、昼食にサンドイッチをいただく。


「へえ、ここでも小麦の発酵パンが食べられるようになったんだね。」

「ええ、今年はだいぶ植え替えた農家が多いそうですぞ。」

「魚も揚げてある。」

「アイヒ川で採れる川魚じゃな。新鮮だし泥もちゃんと吐かせておるから臭くないはず。」

「そうですね。みんなも喜んでくれているみたいですし。」

 公爵家の騎士たちも何かおっかなびっくりで食べている。


「これが、小麦のパンなのですね。」

「お嬢様、ケーキのようにフワフワしてます。これは美味です。」


 おっちゃんは顔を寄せ、何やらひそひそ話を試みてくる。

 まあ、おっちゃんの声だから、周りにも聞こえちゃうと思うけど・・・


「それにしても若様、見た目によらず、隅におけませんなあ。あのような見目麗しいご令嬢、何処で見つけられたのですかな?」

「いや、お客人だから、失礼なこと言っちゃだめだよ?公爵家のご令嬢なんだから。」

「ローサ殿も、うかうかしておれませんぞ。もう少し、この、押してゆかねばなりません。」

「いえ、その私は、大丈夫ですので・・・」

 ローサよ、そこは少し焦ってくれ・・・


「では、本日はロプスドールで宿泊する。少々急ぎますぞ。」

「少し遠いんじゃない?」

「あ~、オルガノまで行けば、ロプスドールまでは舗装しておるので早いですぞ?」

「えっ?舗装完成してるの?」

「ああ、そうでしたな。この1年で色々発展しておりますぞ。何せ若様と違い、執事長様は厳しいですからな。ガッハッハ!」


 セバス、何かした?


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ