大食事会
さて、最近屋敷のメニューも目新しいものが増えてきた。
素材が非常に貴重なものだけでなく、ジョセフさんたちが工夫したメニューも出てくる。
今日も新しいメニューを試してみることに。
今回はお好み焼き、トマト抜きピザ、とんかつ、天ぷら、魚の塩焼き、バウムクーヘン、レアチーズケーキ、シュトーレン、マフィン、ティラミス、フルーツゼリー、ラムネ。
「これはまた、美味しそうな料理が並びましたな。」
「はい、本日も自信作が揃っております。特にシュトーレンは2日前から仕込んだ力作ですし、天ぷらも鮮魚と魚のミンチを使い分けたものです。」
「肉も魚もあるんじゃな。」
「酒はないのか?」
「騎士団長様、本日のお酒はこちらに。帝都から取り寄せた高級な蒸留酒です。」
「おう!こりゃいい。さすが料理長、油物に合いそうじゃのう。」
おっちゃんなら、何が出てきてもそう言いそう。
「何からがいいかしら?若様、お薦めはどれでございましょう?」
「はい姉さん、お水。」
「娘にはこの飲み物がいいかしら。」
「ええ、お持ち帰り用も用意してますよ。」
「お菓子・・・おいしい・・・」
甘い物好きなのかな?
「ヤンさんは魚苦手?」
「いえ、そんなことないです。タコとイカとウナギとナマコとウツボ以外は大丈夫です。」
見た目重視ね。
「まあまあ、ローサちゃんもこれお食べ。」
「まあ、これは、白いお魚ですか。」
「それはイカといいます。足が10本あって、クラーケンのような魚です。」
「まあ、あの教典に出てくる海の悪魔ですか。すごいです。」
ええっ!平気なの・・・
「しかし、今回も独創的なメニューですな。こういったものはどうやって思いつくのですかな。」
「それは、久しぶりにスーパーマジカルブレインを働かせたんだよ。」
「やはりそうでしたか。若様は相変わらず冴えておられる。」
もう、何の抵抗もなしに信じてもらえてる。
「ジョセフさん。これは、これからもいただけるのでしょうか。」
「はい、材料次第でいつでもご提供できます。」
「魚は塩だけで味付けしたのですか?」
「はい。魚の食べ方としては世界共通というか、珍しいものではありませんが、トウワではこれが主流ですね。ほかに、ソースを塗って焼いたり、軽く干して味を凝縮させてから焼く手法もありますね。」
「また新たなヒント、いただきました。」
「それが一番、酒に合うワイ。」
「団長さんは何でも酒と合わせそうですけどね。」
「ガッハッハ!ワシに苦手な食い物など無いからな。」
「チーズのケーキなんて始めてです。お、美味しい・・・」
「甘酸っぱい果物の果汁を合わせてもても美味しいんだよ。」
また、豊かな食に一歩近づいた。




