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リンツ伝  作者: レベル低下中
第一章 領地改革編
268/1781

大食事会

 さて、最近屋敷のメニューも目新しいものが増えてきた。

 素材が非常に貴重なものだけでなく、ジョセフさんたちが工夫したメニューも出てくる。


 今日も新しいメニューを試してみることに。


 今回はお好み焼き、トマト抜きピザ、とんかつ、天ぷら、魚の塩焼き、バウムクーヘン、レアチーズケーキ、シュトーレン、マフィン、ティラミス、フルーツゼリー、ラムネ。


「これはまた、美味しそうな料理が並びましたな。」

「はい、本日も自信作が揃っております。特にシュトーレンは2日前から仕込んだ力作ですし、天ぷらも鮮魚と魚のミンチを使い分けたものです。」


「肉も魚もあるんじゃな。」

「酒はないのか?」

「騎士団長様、本日のお酒はこちらに。帝都から取り寄せた高級な蒸留酒です。」

「おう!こりゃいい。さすが料理長、油物に合いそうじゃのう。」

 おっちゃんなら、何が出てきてもそう言いそう。


「何からがいいかしら?若様、お薦めはどれでございましょう?」

「はい姉さん、お水。」

「娘にはこの飲み物がいいかしら。」

「ええ、お持ち帰り用も用意してますよ。」

「お菓子・・・おいしい・・・」

 甘い物好きなのかな?


「ヤンさんは魚苦手?」

「いえ、そんなことないです。タコとイカとウナギとナマコとウツボ以外は大丈夫です。」

 見た目重視ね。


「まあまあ、ローサちゃんもこれお食べ。」

「まあ、これは、白いお魚ですか。」

「それはイカといいます。足が10本あって、クラーケンのような魚です。」

「まあ、あの教典に出てくる海の悪魔ですか。すごいです。」

 ええっ!平気なの・・・


「しかし、今回も独創的なメニューですな。こういったものはどうやって思いつくのですかな。」

「それは、久しぶりにスーパーマジカルブレインを働かせたんだよ。」

「やはりそうでしたか。若様は相変わらず冴えておられる。」

 もう、何の抵抗もなしに信じてもらえてる。


「ジョセフさん。これは、これからもいただけるのでしょうか。」

「はい、材料次第でいつでもご提供できます。」

「魚は塩だけで味付けしたのですか?」


「はい。魚の食べ方としては世界共通というか、珍しいものではありませんが、トウワではこれが主流ですね。ほかに、ソースを塗って焼いたり、軽く干して味を凝縮させてから焼く手法もありますね。」


「また新たなヒント、いただきました。」

「それが一番、酒に合うワイ。」

「団長さんは何でも酒と合わせそうですけどね。」

「ガッハッハ!ワシに苦手な食い物など無いからな。」

「チーズのケーキなんて始めてです。お、美味しい・・・」

「甘酸っぱい果物の果汁を合わせてもても美味しいんだよ。」


 また、豊かな食に一歩近づいた。


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