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リンツ伝  作者: レベル低下中
第一章 領地改革編
242/1781

技術の伝播

 トウワの国からやってきた4人の技術者。


 ジンザ、ロクロー、ヘイジ、ヒョウエという名前だそうだ。

 聞けば彼らは皆、商家の奉公人だったそうだ。

 今は冬なので、農業指導はお預けだが、東大陸から種麹を持ち込んだ。

 これで味噌や醤油を量産できるし、清酒も大丈夫だろう。


 そして染め物職人のヘイジさんはブリギッテさんに預けた。

 た、多分大丈夫、だと思う・・・

 ヒョウエさんには通訳の傍ら、翻訳辞書の作成にも協力してもらうことになった。


 みんな温厚そうで何より。

 まあ、あの長い航海に我慢できる人たちだ。

 この地での生活も大丈夫だと思う。


 今はエネル商会が用意した家に住んでいるが、希望があれば彼らの住みやすい家を新たに建ててもよい。

 とにかく好待遇で好印象を持ってもらうことが重要だ。

 次は陶芸や鍛冶師なんかもいいな。


「・・・米の栽培には水、湿地が必要とのことです。」

 通訳3人を介したコミュニケーションはなかなか大変であるが、彼らは船の中でもそうだったらしく、慣れたものだ。


「こちらにはニーウェイという場所に米栽培に適した土地があるので大丈夫。ところで、蕎麦は作れるか?」

「よく知らないが、大丈夫だと思う、だそうです。」

「野菜の種はどんなものを持ってきましたか。」

「大根、芹、ゴボウ、自然薯、ミョウガ、レンコン、ネギ、ニラだそうです。」

「たくさん持ってきてくれてありがとう。」


「醤油と味噌ならすぐに作れるが。」

「原料の大豆が大量に入手できるまでは、少しづつ作っていきたい。」


「酒も造れるが、どうする。」

「酒母が作れるのか?」

「大丈夫、とのことです。」

「これが、こちらの酒でワインという。お礼だから受け取って欲しい。」

「ありがとう、こちらにも珍しいものがたくさんある、と申しております。」

 南蛮渡来品だらけだもんね。


「給料も出すから、欲しい物は買って帰るといい。」

「ありがとう、聞いてくれれば何でも教える、とのことです。」

「では、蒲鉾と天ぷらは分かるかな。魚をすり潰して味付けして焼いたものと、食材に小麦粉をまぶして油で揚げたものだけど。」

「蒲鉾は分かるそうです。それにしても、よくそんな物知ってるなと、驚いています。」


 また大きな収穫があった。



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