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リンツ伝  作者: レベル低下中
第一章 領地改革編
23/1781

畑を作ったら人が増えてる?

帝国歴245年6月



 ついに、農林畜産試験場の畑部分が一部完成した。


 完成というか、元々当家が差し押さえた農地を近隣農家に手伝ってもらい、整備しただけである。

 まだ拡張予定だが、取りあえず事業を始めることに意義がある。

 正直、周囲は全て畑なので、どこまでが試験場なのか良く分からない。


「ほんまにこの土地を使ってもええんか?」

「ええ、その代わり伯爵家の仕事を手伝って欲しいんです。」

「そりゃ御領主様の命令となればやるけんども、何すりゃいいっぺ?」

「小麦や野菜を育てて、一番綺麗で味が良いとか実が詰まっている、沢山成っているとかいう物を、収穫した後も売らずに取っておいて欲しいんです。」

「いいもんなら売ればいいっぺ?変わったことすんべやなあ。」

「いい種が欲しいんです。」

「まあ、お金がもらえるなら文句はねえがな。」


 更に近くに牛小屋を建設中である。

 それにしても「酷いエル=ラーン訛り」の意味が良く分かった。

 どこの方言?



「坊ちゃま、市役所から増員願いが提出されています。」

「ロスリー?1人か2人なら許可するけど。」

「いえ、スーディルもです。」


「何かあったのかな。」

「どちらも住民登録担当を追加して欲しいとあります。転入者が増えているのでは?」

「本当?いやはやそれはそれは・・・・やはり、税率引き下げの効果でしょうか?」

「恐らくそうでしょう。東のガーゴイルはよく分かりませんが、西のシュバイツァー男爵領も、当家と同じ税率のはずですから。」


「しかし、本当に税率を下げただけで移り住むものかなあ?」

「動機にはなるでしょう。特にスーディルであれば隣町感覚ですし、きっと噂を広めたのは商人でしょう。彼らは非常に言葉巧みですから。農民ではなく都市住民が増えているなら商工人が移ってきているのしょう。それに、関所通行料も併せて伝わっているでしょうから。」


「それにしても情報が早いね。」

「さすがは商人、といったところでしょうか?」

「男爵に恨まれない?」

「まあ、いい顔はされないでしょうねえ。しかし、税率4割は国内で多く採用されている税率です。最低でも2割5分らしいですので、当家はかなり低いといえます。」


 2割まで下げようとしてたんだけど、やり過ぎ?


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