浦島さん
帝国歴248年7月
「かさじぞう」のおじいさんから脱したと思ったら、今度は、浦島のおじいさんになってしまった。
この3ヶ月くらい竜宮城にいたために、外部の情報が遮断されていた。
果たして、現実の世界では何年経ってしまったのだろう。
いや夢の・・・
ああ、もうどうでもいい!仕事の報告だ。
まず、論功行賞案を決めた。後日発表する。
旧シュバイツァー領の計画策定作業を指示し、政庁も忙しさを増した。
なお、旧はあんまりなので、正式にシュバイツァー地方と呼ぶことにした。
男爵も名前が残って満足だろう。
商店街も第7期工事を行っている。
次で終了し、今度は屋敷の新築と印刷工廠の建設に取りかかる。
年内には起工したい。
戦の終結と同時に、滞っていたスーディルの上水用水道橋の建設もスタートした。
また、上水道管を敷設した箇所から、道路舗装も開始している。
そして、大変遺憾ながらストロベリーチョコの生産も始まっていたし、秋小麦の収穫も始まる。
さらなる改良に期待がかかる。
いつの間にか貿易船も東大陸に向け出港していた。見送りたかったのだが・・・
そして、デザイナー軍団と紡績・縫製工廠の初コラボ、庶民用既製服の本格生産も始まり、帝都への本格進出の機運も高まってきた。
ロスリー大祭と秋の収穫祭についても、企画が決定している。
今年こそ花火が打ち上がる。
また、双方の違いも鮮明に打ち出したので、これからそれぞれが独自の発展をするだろう。
また、学校では運動会の開催も決まった。
こちらも新たな秋の風物詩となるだろう。
測量隊による領地周囲測量の製図については、閉合誤差が予想通りかなり大きく、この計算にうんざりしたのか、シュバイツァー地方の測量に勝手に行ってしまった。
結局、山あり谷ありの場所を、良くてコンパス測量、初期は何だかよく分からない機器で測定し、しかも膨大な測点数であったことから、精度に期待はできないと思っていたが、計算上は1/186だったそうな。つまり186mごとに1mの誤差が出る程度のものらしい。
大変残念であるが、それに基づいて建物を立てる訳では無いし、それなりに使える鳥瞰図は出来るだろう。
あとは、セバスチャンに初孫が誕生するのだそうだ。
本当に、いろいろ盛りだくさんである。




