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リンツ伝  作者: レベル低下中
第一章 領地改革編
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夢の中で寝たり起きたり

 夢の中で一週間ほど経ちました。

 赤ん坊設定ですので、起きては寝てを繰り返しており、正確に一週間とは言い切れませんが、昼と夜を何度も繰り返しています。


 まあ、東大出身の大西さんのお母さんや、何かと好戦的な久保ちゃん親子と対面するよりは楽なのですが、暇すぎて・・・もうちょっと、何とかならなかったのかと思います。


 とにかく身体が動かせない。いや、寝返り程度はできるのですが、これでは何もできないのと大差ありません。大や小も垂れ流しで本当に臭うのです。メイドさんがおしめを取り替えてくれますが、尊厳も何もありません。夢の中までこの扱いですか!


 食事は母乳だけ。これが全く美味しくないのですが、これしか貰えません。よく赤ちゃんプレイなるものを耳にしますが、設定があまりにリアル過ぎると、嬉しくも何ともありません。

 ああ、せめてコーヒー飲みたい・・・


言葉もしゃべれません。言葉が分からない以前に言葉を発せられるだけの筋力が備わって無いようです。筋力が無い上に力加減も思うようにできず、スイッチのオンとオフしかないような感覚です。なので、メイドさんを呼ぶときには思い切って叫ぶほかありません。 情けないです。

 しかも夏なのか毎日とても蒸し暑い。もちろんエアコンどころか扇風機すらない。

 まあ、これはエアコンのタイマーが切れただけで、現実とリンクしているのかも知れませんが。


 あとは寝て起きるの繰り返し、娯楽も美味しい食事もお酒も、友人との楽しい語らいも無し、ある意味無間地獄のようですが、何もしなくていい気楽さも少し感じます。

 しかしこれだけは言っておきたい。「人生やり直すとしても赤ちゃんはやめた方がよい。せめて小学一年生からにしておけ」と。


 さて、再び状況を整理してみる。


 どうやらここは昔といっても中世ヨーロッパレベルの文明度のようです。

 電気はともかく夜はロウソクの明かりしかなく、外で馬の鳴き声が時々聞こえる。こういったことから、ゲームやアニメの世界でいう異世界ファンタジー的世界が夢の舞台のようです。別にオタク趣味があった訳ではないが、生徒の間で話題になることも多いので、無意識のうちに、こういった世界を選んでしまったのだと思います。


 いつ目覚まし時計が鳴って現実に戻るか分からないですが、これ以上は暇すぎて耐えられないので、当面すべきことを考えてみました。

 とにかく自力でトイレに行ける体力を付けることと、言語の習得が最優先です。


 おそらく、この二つができるようになった頃に目覚ましが鳴るのでしょうが、何かせずにはいられないほど暇を持て余してい今日この頃です。


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