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リンツ伝  作者: レベル低下中
第七章 晩年編
1736/1781

ベアトリクスと再会する

 さて、フローレンスの口座開設を終えた後、登城する。


「アーニャ、エルハバード、さあこちらへ。」

「お祖父様、お祖母様、お久しぶりです。ようこそ帝城へ。」

「おおっ!こりゃ立派な挨拶だねえ。偉いぞ!」

「ありがとうございます。お褒めいただき、嬉しゅうございます。」


「さすがはアーニャの孫です。しかも、事前教育が行き届いていたお陰で、期待していた以上に順調です。これなら十分に間に合います。」

「それはよかったですわ。それでお母様、肝心の殿下とは、どのような・・・」

「姉上、それが・・・」

「ええ、ベアトリクスが貴族学校を卒業するまで接見禁止としました。」

「それは、何かあったのでしょうか。」


「最初にベアが登城したときに、ベルトホルトに会わせたのですが、一目見ただけで見苦しいほど興奮してしまい、罰として5年間の接見禁止としたのです。」

「いくら姉上やメリッサに似ているからといって、あの振る舞いは皇族に相応しくない。改めないなら廃嫡だと脅しておる。」

 ここにも脅している人がいた!


「まあ、ベアの身が安全なら、こちらから言うことはございませんわ。それで、アウレリアの方は元気でやっているでしょうか。」

「ええ、元気よ。アウレリア、これへ。」

「はい、陛下。」

 アウレリアがエリーゼさんに伴われてやってくる。


「お祖父様、大奥様、ご無沙汰しております。」

「うん、とても元気そうで良かったよ。」

「はい。エリーゼ様を始めとして、皆さん、とても良くしてくれます。」

「エリーゼさん、とてもお世話になっているね。ありがとう。」

「いいえ、彼女には、私が叶えることができなかった夢を受け継いでもらいます。私としては、陛下への最後の御奉公と思っております。」


「ホルストとのことは報告しなくていいの?」

「あ、あの、それは・・・ホルスト様から聞いていただければ・・・」

「上手くいっているようで何よりです。」

「そうですね。ベアもアウレリアもエリーゼさんも、大変よろしいですね。」


「まあ、問題は皇太子だけだ。姉上、本当に面目ない。」

「陛下、嫌われるよりよっぽどマシです。それに、ベアが殿下のことを気に入るかが、今の一番の課題なのではないでしょうか。」

「そうねえ。でも、この子は聡明だから、やはり問題は皇太子なのよ。」


 やっぱり、お祖母様は孫に厳しい・・・


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