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リンツ伝  作者: レベル低下中
第七章 晩年編
1716/1781

課題が見える新年

帝国歴285年1月



 全体の情勢としては安定している。

 帝国としても全盛期を迎えているといって差し支えないし、新生ウェルネス大公国も順調なスタートを切った。

 ザゴル帝国は未だ混乱の坩堝にあるが、我が国にとってはこの上なく都合がいい。


 また、商業ギルド国も、我が国の要求に応じ、10億ディリ相当の賠償を支払うそうだ。

 こちらも永世中立を継続するか、政権内部は混乱している。


 うちの預金が安全なら文句は無い。

 まあ正直、他国の銀行に移したいのだが、それをやると本当に金融不安が起きかねないのが痛痒な所だ。


 当家の事業は全て順調であり、デ=ロペン峠トンネルが開通し、ハーゲン川河口水門補修も終わった。

 来月完工のスーディル港第三期工事をもって、今年度の事業も終了する。


 企業団も相変わらず過去最高益ペースで売り上げを伸ばしているし、先生方の論文も医学書として正式出版が決まり、現在は編集や改訂作業が進んでいる。

 一方で、各種計画の変更も再度行っている。

 これは、評議会からの陳情に基づく領内計画再設計はもちろん、ランスの農場を始めとする領外の投資計画もだ。


 さらに、ノイアルフハイム2期工事についても整地、地盤改良が進み、これから上下水道敷設に取りかかる。

 これに伴うアイヒ川第二水路の掘削も始まった。これからが本格工事と言ってもよい。


 さて、今年はついに、ベアトリクスが皇妃教育に入る。

 これに伴い、アウレリアも女官修行のため同じく帝城に入る。


 ファビアンは、両家の合意をもってクラナッハ男爵令嬢との婚約が成立したし、ホルストは2年後の挙式に向けた準備を行う。

 そして、ローザリンデとカミーユ殿下の婚約発表も、彼女が卒業する来年7月にテーレで行い、そのまま王妃教育に移ることが決まった。


 ルカスについても、オイゲン先生やサラさん公認の仲になれたみたいで、まだ4年先ではあるが、こちらも歓迎されている。

 なお、今年は、成人を迎える者はいない。


 他には、ベルトランが3月下旬、天候が安定してからダンケルクより東大陸に出発する。

 今回は、彼自身が発見した西航路を使い、トウワ経由でランプーラを目指す。


 あと、コレットさんが第二子、弟のルーカス君もドロテアさんとの子ができるようだ。


 そして、あくまでついでだが、キース君も商会を長男アレクシス君に譲って、ロスリーに転居してきた。何と言ってもグレーテ夫人が喜んでいたのが印象的だった。

 まあ、レーナさん、アルミンさんと二人の子がロスリー在住なのだ。

 仲良し奥様トリオ復活も相まって、彼の家も非常に明るい。


 こうした内外の状況が変化する中、新たな年を迎える。


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