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リンツ伝  作者: レベル低下中
第七章 晩年編
1698/1781

公爵邸に挨拶

「いやあ、フラン君、エルハバード君、アーニャも良く来たね。」

「今年もお世話になります。お義父様とお義母様はお変わりないですか。」

「ええ、年甲斐も無くとても元気ですよ。どうぞ。」


「まあアーニャ、婿殿、いらっしゃい。フランとメリッサたちもどうぞ。」

「お邪魔します。お祖母様。」

「本当にあなたたちは変わらないわねえ。とっても羨ましいわ。」


「エミーリア様は?」

「さっきリーンも着いたのよ。今年はエミーリエさんは来れないけど。」

「お目出度が近いんですよね。アルフレート様がお祖父さんねえ。」

「みんな若い若いって思ってるうちに、いつの間にかお祖父さんになるのよ。私はもうひいお祖母様だけど。」

「だが、それが何とも言えず幸せなのだよ。特に婿殿とアーニャのとこは早いからなあ。玄孫も全く夢じゃ無い。」


「それと、アナスタージウス様は?」

「ああ、今来るよ。どうしても子供をアーニャに見てもらいたいんだそうだ。ああ、来た来た。」


「こんにちは、アーニャ叔母様!見て下さい、エーレンフリートと言います。まだ歩けません!」

「まあ、確かにとても凜々しく、お父様に似ておられますね。公爵家にも2代先の後継者が生まれました。」

「はい。叔母様にそう言っていただけると、大変嬉しいです。」

「エルネスタ夫人も、お疲れでしたね。」

「アナスタシア様、エルハバード様、ありがとうございます。妻の役目を果たせて、安堵しているところでございます。」


「公爵家の方は慣れましたか。」

「はい。みなさんとても親しみやすくて、毎日楽しく穏やかに過ごしております。ザイフリートより、暮らしやすいですね。」

「エルネはとっても可愛いのよ。やっぱり息子より娘ね。」

「残念でした。私のお母様はアーニャ叔母さんで~す。」

「まあ!生意気ね。」


「まあまあリサ、落ち着きなさい。やはり子供というものは、かけた愛情の大きさに比例して信頼と絆が醸成されるのです。」

「何か、アンタに言われるとムカつく言葉が並んでるわね。」

「叔母様、もっとリサをコテンパンにやっつけて下さい。」


 こうしていつもの親子バトルが華々しく開幕する。

 公爵家、相変わらず楽しそうだな・・・


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