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リンツ伝  作者: レベル低下中
第七章 晩年編
1646/1781

気楽に祭りを楽しむ

「あ~!気楽だなあ~」

「あらあらまあまあ。」

「父上はいつも気楽ではありませんか。」

 今日はロスリー大祭。

 隠居したので、祭りのお役目も無い!


「しかし、もうちょっと挨拶は上手くなった方がいいなあ。」

「そうですね。今年の最優ひゅー調理人には、頭を抱えてしまいましたわ。」

「母上、それは忘れて下さい。」

「さい・ゆう・ヒューッ!」

「ルトガー、ダメですよ。」

「ハッハッハ!ルトガーはベル叔父さんみたいになるかもなあ。」

「シャキーンッ!お父様、後で怪人フランマンになってー!」

「はいはい、分かったよ。」

 残念ながら間違いない・・・

 ウチでは定期的にこのタイプのキャラが出現する。


「では皆さん、好きなものは買えましたか?場所を移して落ち着ける所でいただきましょう。」

 ということで、市役所の玄関前に陣取って屋台の味を楽しむ。


「この祭りも、父上がここまで大きくしたんですよね。」

「ああ、今年廃止されるが、当時の文化担当が頑張ってくれてな。」

「じゃあ、文化担当は必要なんじゃないのですか。」

「業務量が減ったからな。それに当時の担当者はとっくに退職してるぞ。」


「お母様、あ~んしてください。」

「ありがとう、セレス。あ~ん。」

「しっかしまあ、セレスがもう今月で8つか。早すぎるよなあ。」

「お母様、僕のもあ~んしてあげます。」

「まあまあ、ホルストまでありがとう。お母さん、お腹一杯になってしまいますね。」

「そして、ホルストとアウレリアとフュルは次、高級学校なんだなあ・・・」

「ええ、すぐに大人になって、私たちの世代は、奥に追いやられてしまいますね。」


「世の中的には、中心のど真ん中なんだけどなあ。お義兄様のとこなんて、去年の暮れにやっと初孫なのに。」

「でも、アルカンタルちゃんは、アマーリア殿下のお孫さんですからね。」

「ということは、スタージ君の頑張り次第だ。」

「そうですね。それでもうちとは10年以上の差がついてしまいましたね。」


「早さもそうだけど、数も凄いよ。もう登場人物の名前を全部把握できてない。」

「まあ、登場人物だなんて・・・」

「マンフレートなんか、あんまり大人しいもんだから、なかなか出て来ない。」

「本当に登場人物みたいな扱いになってしまいました。」

「さて、そろそろビンゴゲームが始まるよ。ルトガー、走っちゃダメだよ。」

「いやだよ~。僕が一番目のカードを取るんだ~」


 いや、マンフレートが目立たないのは、コイツらが原因なんだろうけどさ。


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