気楽に祭りを楽しむ
「あ~!気楽だなあ~」
「あらあらまあまあ。」
「父上はいつも気楽ではありませんか。」
今日はロスリー大祭。
隠居したので、祭りのお役目も無い!
「しかし、もうちょっと挨拶は上手くなった方がいいなあ。」
「そうですね。今年の最優ひゅー調理人には、頭を抱えてしまいましたわ。」
「母上、それは忘れて下さい。」
「さい・ゆう・ヒューッ!」
「ルトガー、ダメですよ。」
「ハッハッハ!ルトガーはベル叔父さんみたいになるかもなあ。」
「シャキーンッ!お父様、後で怪人フランマンになってー!」
「はいはい、分かったよ。」
残念ながら間違いない・・・
ウチでは定期的にこのタイプのキャラが出現する。
「では皆さん、好きなものは買えましたか?場所を移して落ち着ける所でいただきましょう。」
ということで、市役所の玄関前に陣取って屋台の味を楽しむ。
「この祭りも、父上がここまで大きくしたんですよね。」
「ああ、今年廃止されるが、当時の文化担当が頑張ってくれてな。」
「じゃあ、文化担当は必要なんじゃないのですか。」
「業務量が減ったからな。それに当時の担当者はとっくに退職してるぞ。」
「お母様、あ~んしてください。」
「ありがとう、セレス。あ~ん。」
「しっかしまあ、セレスがもう今月で8つか。早すぎるよなあ。」
「お母様、僕のもあ~んしてあげます。」
「まあまあ、ホルストまでありがとう。お母さん、お腹一杯になってしまいますね。」
「そして、ホルストとアウレリアとフュルは次、高級学校なんだなあ・・・」
「ええ、すぐに大人になって、私たちの世代は、奥に追いやられてしまいますね。」
「世の中的には、中心のど真ん中なんだけどなあ。お義兄様のとこなんて、去年の暮れにやっと初孫なのに。」
「でも、アルカンタルちゃんは、アマーリア殿下のお孫さんですからね。」
「ということは、スタージ君の頑張り次第だ。」
「そうですね。それでもうちとは10年以上の差がついてしまいましたね。」
「早さもそうだけど、数も凄いよ。もう登場人物の名前を全部把握できてない。」
「まあ、登場人物だなんて・・・」
「マンフレートなんか、あんまり大人しいもんだから、なかなか出て来ない。」
「本当に登場人物みたいな扱いになってしまいました。」
「さて、そろそろビンゴゲームが始まるよ。ルトガー、走っちゃダメだよ。」
「いやだよ~。僕が一番目のカードを取るんだ~」
いや、マンフレートが目立たないのは、コイツらが原因なんだろうけどさ。




