二人三脚?三人四脚?
そして、7月25日はローサとの結婚30周年だ。
まあとにかく屋敷のみんなは遠慮が無い。
いや、ゲルとギュンター殿に比べればみんなマシか。
何より、オルガさんが喜んでくれると、私も年甲斐なくハッスルしてしまう。
でもゲル、あれは飲み過ぎだ・・・
「あ~やれやれ、やっとみんな帰した。」
「お疲れ様です。ご主人様。」
「ゲルとおっちゃんの飲みっぷりは30年変わらないよね。」
「本当にいつまでもお元気で何よりです。」
「ありゃあ100どころか、200才まで行くね。間違いない。」
「私たちも是非あやからないとなりませんね。」
「そうだね。とっても強敵だけど、頑張ろうか。」
「はい。私も長生きできるように頑張りますね。」
「それに、アイリーンさんの食べっぷりも変わらない。」
「ご主人様、そろそろ暴飲暴食はめっ!ですよ。」
「う~ん、ここで来たか~」
しばし悶絶・・・
「さて、ではそろそろプレゼントを進呈しよう。」
「私も準備しているのですよ。新しい楽器のマウスピースです。」
「おお、ありがとう。こないだ落としてへこんでしまったからね。これは嬉しいね。それとローサの手紙だね。」
「ご主人様のは指輪です。また素晴らしいものを頂いてしまいました。それに、前のとは違うデザインですね。本当にありがとうございます。」
「それとこれ。」
「まあ、お手紙ですね。二通ありますが、一通はどなた・・・」
「これはローサが絶対に喜ぶ相手だと思ってね。」
「・・・は、はい、グズッ・・・」
彼女を抱き寄せると、しなだれかかってくる。今回も見事に大成功である。
しばらく抱きかかえて頭を撫でていると、落ち着いてくれたみたいだ。
「ご主人様にまた泣かされてしましました。」
「字面だけ見たら、私はとても酷い男だよ・・・」
「酷い方と素晴らしい方は紙一重なのでしょうか?」
んな訳ない。
「まあ、素晴らしく酷いのかも知れない。」
「ご主人様、それではとってもとっても酷いことになってしまいますよ。」
「私は酷~い男だぞ~」
「キャーッ!これは久しぶりにイタズラッ子エルちゃんです。」
「ワッハッハ!ローサに参ったと言わせてやろう。」
「はい。私はいつも参っておりますから。」
「降参するの早すぎだよ。まだまだ先は長いんだから。」
「お手柔らかにお願いしますね。」
私たちも30年変わらない。




