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リンツ伝  作者: レベル低下中
第六章 辺境伯後編
1608/1781

満杯の帝都邸

「やあ、マルコ、カミル、世話になるよ。」

「いやはや、大人数とは聞き及んでおりましたが、まさかこれほどとは・・・」

「ごめんね。メイドや料理人まで連れて来ちゃった。でも、これでも選抜したんだよ。」


 何せ、エルフリーゼさん、ヴィムさん、ヘンリックさんの三人の料理人に、ティアラさん、アイリーンさん、ウルさんのベテランメイド衆、レオさん、アルバンさんに、ペーター君の馭者に加えて、アスペル商会から雇った馭者や護衛8名までいる。


 さらに、家族は幼児まで全員で、ルーデルさんやトマスはまだしも、オルガさんまでいる。よくこれだけの人数で来られたものである。



「さすがは、今をときめくリンツ家でございます。何せ慣れないもので少々驚いております。」

「いやあ、一度帝都に来たいって人が多くてね。その上、みんなで移動すると子供たちも大興奮で、とにかく大変な旅だったよ。」

「あらあらまあまあ、先代様が最後を過ごしたお屋敷が見られて、本当に感無量ですわ。」

「そうだね。まあ、そういう悲喜こもごももあっての来訪だよ。」

「承知つかまつりました。しかし、お部屋が足りるでしょうか。」


「それは問題ございません。私たちはボーエン公爵家に逗留しますし、ルーデルはグライリヒ男爵邸に逗留します。先代様とサブリーナ様のお部屋はそのままにお願いしますわ。」

「畏まりました。」



「ということでお義父様、お義兄様、リサさん、お世話になります。」

「ここで逗留するは久しぶりだな、婿殿。」

「ええ、しかし、1月まで長居してしまいます。」

「いや、そんなことはいいのだ。私はこんなにたくさんひ孫が集まってくれたのが嬉しいぞ。」

「そうよ、婿殿、アーニャ、でかしました。」

 そうだ、ここはこういう人たちが住んでるんだった。


「しかしまあ、約3ヶ月なんて、学生時代以来だなあ。」

「そうですね。ゆっくり時間が取れますね。」

「父上、毎日膨大な仕事が溜まっているのですよ。」

「何言ってるんだ。それを片付けるのは、お前の仕事だ。」

「そうです。私たちは隠居の身ですよ。」

「ほらぁ、だから爵位継ぐなんて嫌だったんだ。」


「私は7才の時から徹夜上等で働いていたんだ。そのくらい頑張れ。」

「ところで、陛下にご挨拶しないといけません。」

「いやあ、もう少し後でいいんじゃない?毎日城は耐えられないよ。」

「私、今から登城します!」

「おいコラ!フラン、早まるな。帰ったら少しは仕事を手伝ってやるから!」


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