ロスリーも随分発展した
「しかし、この街も随分変わりましたな。」
「そうですね。しかも日々変わり続けてます。」
今日はセバスと二人で、変わりつつある商店街を歩いている。
「最初に壊した商店も建築が終わりました。あそこだけ、とても綺麗ですな。」
「みんな早く壊したがってるよね。裏手の住民もみんな家が新しくなってるし。」
「引っ越す者に割り増しで資金を渡したら、みんな出て行きたがっておりましたな。」
「危うく、中心街が寂れるところだった。」
「それに、すっかり貧民街がなくなってしまいました。」
「移民街ですね。それにしても3年で5000人増は予想以上です。」
「都市計画を急遽変更しましたしな。」
「あれで面積が3倍になった。単純に3万人までは住める。」
「もっと広げようと思えば可能でしたが。」
「農地をできるだけ周辺に残さないと、し尿処理システムが維持できない。下水処理がいくら普及しても、汚泥の行き先は結局同じだから。」
「そうですな。そう言えば、町中でネズミが減ったという話でしたな。」
「そうだね。あれば伝染病を媒介するし、減るに越したことはないよ。その代わり、郊外でカラスが増えたって言ってたね。」
「ゴミがあそこに集まるようになりましたからな。しかし、管理人が追い払ったり、網を掛けて対処しております。できた堆肥もなかなか好評なようで何よりですな。」」
「それにしても、住宅や大型の建築が盛況だけど、人手や資材は大丈夫かな。」
「人は、移住してきた者がそのまま働いているようですぞ。」
「ああ、それなら農民が移住してきているのも分かる。」
「資材は、エネルが帝都に商品を運んだ帰りに、資材を積んで来るそうです。」
「海路ね。でも、うちにそれだけの商品ないよ。」
「他の商人の荷物が殺到しているそうです。」
陸路、止めたんだった。
「商人に聞いたのですが、ダンケルク港や帝都で売った方がティグレなどより儲けるそうです。今までは、道中の経費があまりに掛かってしまい、帝都近隣の産品ととても勝負できなかったそうですが、船賃は安いですから。商人もこの手を知ってしまったら。」
「最近はエネルの船もダンケルク航路一辺倒で、商業ギルド方面に行く余裕がないらしいしね。」
「まあ、国内なら距離も近いですし、エネルが主導権を持って輸送できますからな。それと、荷主が伯爵家であるメリットも。」
「ああ、あの副会長、そんなことまで考えていたんですねえ。」
「まあ、陸運を犠牲にしている以上の利益は出ているでしょうな。」
「そうやって豊かになり、どんどん新しい建物が出来ていく。」
「ええ、大きな建物が増えると街がどっしりとしますし、新しい綺麗な家がたくさんあると明るくなります。」
「そう、建物が大きく、高くなってるんだよ。」
「伯爵邸も大きくしないといけませんなあ。」
そう、うちより小さく汚い貴族の屋敷は無い。




