海の調査
今日は水産試験場の視察
「これはウナギだね。」
「ええ、美味しいことは知りましたが、見た目は最悪ですね。」
「まあ、食欲をそそるかと言えば、ねえ。そこは、調理して販売するしかないでしょう。生では毒があるし。」
「そうなんですね。」
「こちらはアコヤガイの稚貝です。」
「親貝はこっちね。」
「はい、そろそろ産卵の時期ですので、移して来ました。」
「こちらは牡蠣、隣はアワビになります。」
「魚は海の生け簀にいる。」
「はい、タイとブリになります。」
「うん。狙い通り高級食材の宝庫になりつつあるね。」
「高級?でしょうか・・・」
「私には、贅沢な海の幸にしか見えないけどね。それで、珊瑚は見つかった?」
「はい、確かにウラヌス半島の外洋側には広く分布しております。ほとんどは白いものですが、赤やピンクの物も確かにありました。」
「麻の網は使えそうだった?」
「ええ、ただ船の上であの作業はとても辛いです。」
「もっと軽いものがいいんですね。」
「そういう素材があるなら、それと、目がもう少し細かい方が確実に採れます。」
「ありがとう、参考にさせてもらうよ。」
「しかし、よく珊瑚があると分かりましたね。」
「これだけ暖かい場所なら、あってもおかしくないと思ってました。それにウラヌスの浜に白い石がたくさん落ちてるでしょう、あれは珊瑚の欠片です。」
「赤やピンクは見たことがありますが、量はとても少ないですよね。」
「ええ、ほとんどは価値が認められない白いものです。ただ、赤やピンクのものとセットで使えば白だって映えるのでは。それにリバーシの石にいいかも知れませんしね。とにかく浜に行けば嫌と言うほど落ちてますし。」
「なるほど、そういう価値の見出し方もあるんですね。」
「そう。ここの高級食材は勿論、一見、価値が無いように見えるものでも、価値を見出すことはできる。お金って、結構その辺に落ちてるものなんですよ。」
「私には、ここの水槽を含めて、全て価値を見出すことができてないんですけど・・・」
「まあ、お楽しみは後でってことで。」
そうだよなあ、これにナマコを加えようとしてるんだもんな。




