お茶会の後で
私としては、久しぶりに甘い物成分を大量に補充した後、少し眠いが。
「坊ちゃん。本日は結構なものを、ありがとうございました。」
「うん、みんなとても喜んでいたねえ。作ってよかったよ。」
「ええ、甘い物もそうですが、あのパンは衝撃でした。」
「そう。小麦を作りたい一番の理由があれだよ。」
「恐れ入りました。なぜ、わざわざ収量を減らしてまで進めるのか、疑問だったのですが、これなら十分利益が出るとの判断ですね。」
「もちろん、大麦にも利点があるし、大麦で無いとできない物もある。でも、大麦一辺倒で行くつもりはないよ。ただ、連作障害には気をつけるけどね。」
「承知いたしました。実際に食べれば、農民達も納得するでしょう。」
「そうだね。栽培方法も菓子の作り方も一般に広めていければいい。まあ、砂糖が高級品だから、そんなに普及はしないと思うけど。」
「ええ、しかし、富裕層はこぞって手に入れようとするのではないでしょうか。」
「そうだね。将来的には、帝都で専門店を開くのもいいかなと思う。」
「そうですな。帝都でしか成り立たない商売かも知れませんなあ。」
「うん、それにまだ入手できていない素材の入手の確保や、卵や牛乳の生産や品質管理の改善なんかも、手を付けていかないといけない。」
「食当たりですな。」
「そう、それらを解決して、さらに新しい素材、新しいメニューを作って、他の追随を許さないような店を作りたいね。」
「まだ、メニューがあるのですか?」
和菓子なんかも企んでいるけどね。
「とにかく、まだ不十分。それに東大陸にどんな物産があるか、楽しみだね。」
「貿易には、そういう目的もあるのですな。」
「どうだった、今日のお菓子は。」
「とても、夢のような味でした。いえ、夢とはこのような味なのでしょうね。」
ええ!そこまで言葉をマスターしたの? 師匠がオルガさんなのに?
「ローサの嬉しそうな顔が一番だよ。」
「私も、菓子作りの経験はほぼありませんでしたが、お菓子って、あのような味がするものなのですね。」
「そうだよ。そして、もっといろんな種類のお菓子がある。これから、もっとこういったお菓子が食べられるように、みんなで頑張っていこう。」
「私もいつか自分の店を持ちたいですね。」
「えっ?うちを辞めちゃうの?」
「も、申し訳ございません。いえ夢、夢です・・・」
「ジョセフさんならきっと大丈夫だよ。」
「私もお菓子が上手に作れるように、お料理も頑張っていきたいです。」
2組のみんな!聞いてるか?
やる気と根気が重要なんだ!




