歯にまつわるエトセトラ
飴矢は歯医者が苦手である。
まず予約しないといけないあたりからハードルが高い。
飛び込みでも大丈夫なところもあるけれど、基本予約制じゃないですか…。
そして音が苦手。
基本的になぜか音に敏感な生き物なので…音がする原理は知っても苦手な種類の音。
そして独特の臭い…嗅覚も人間としてはいい方なのでつい…足が遠ざかる。
数年前、父の差し歯が割れてしまい瞬間接着剤でくっつけようとしていた。
いや、無理があるだろ親父。
「いや、さすがにやめなよ」
と止めてみると母も同意。
「やめておいたほうがいいよ!」
うんうん、そうだろう。
「瞬間接着剤でとめてもすぐとれるから!」
うんうん?
「口の中で接着剤の臭いもするしやめたほうがいいよ!」
…うん。経験者は語る。
親父やべーなと思ったけど本命は母だったかー…。
瞬間接着剤でとめたエピソード、初耳なんですけど。
ちゃんと両親ともに歯医者で治療済みです。ご安心ください。
飴矢はあるとき奥歯のあたりがやたら痛かった。
これはもう…いよいよ年貢の納め時かもしれない。
場所がどうも親知らず付近だったのです。
とりあえず歯磨きを頑張ってみるもズキズキする。
親知らず付近の歯茎が炎症を起こす智歯周囲炎かなぁ…。
なんとか誤魔化そうとすること数日。
ちっともよくならねぇ。
職場付近の歯医者に行くも「予約でない方の診察はできません」とお断りされる。
あまりの痛さにここ数日、まともに食事も摂れていないのですが…。
数日後なら予約がと言われるも待てんわ…と心が折れた。主に空腹で。
探し回って当時の自宅付近で何とか翌日に予約が取れるところを発見した。
苦手すぎて十数年ぶりの歯医者だった。
子供の頃に口があまり大きく開かないからと、金属の器具で固定されたことが痛いし金属臭と冷たさでだいぶ恐ろしかったからずっと避けてた。
久しぶりに行くと…白を基調とした院内は明るく清潔。
あと歯科衛生士さんたちって美人が多いですよね。
地元以外の歯医者は初めてで「ほぅ…」と感心した。
親知らず…抜くならしばらく通院かな。
ドキドキしながら診察開始。
口を開けると
「あ、口内炎だね!」
秒で診断終了。
手鏡を使いながら見せてもらうと親知らず付近にごっつい口内炎が…!
患部を洗浄、消毒してもらい塗り薬を処方してもらう。
あと当時は無事に使えた痛み止めなんかももらう。
薬は手の甲に取り出して、指で届かなかったり塗りにくかったら綿棒を使って塗ってね!とのことだった。
口内炎ってこんな痛いんだ…とむしろびっくりした。
数日で1キロ痩せるほど痛かったんですが。
薬を塗るとわりとすぐに治った。
とてもよさげな病院だったけど、親知らずの抜歯は勇気が出ずに見送った。
見送って数年後。世はコロナ禍。
発熱がギルティな時代に親知らず付近の炎症で微熱が続く。
マジでこの時、抜いておけばよかった。
親知らずの抜歯は想定外に(先生が)大変だったし、経過も詳しく書きたいからまた後日どこかで。
とりあえず歯の接着に瞬間接着剤はよくない。