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タロットカード 前世(光と暗闇の中で3)

 次の日の城内は、何やら朝から慌ただしかった。

「早う、早うなされ~!」女中頭の声が響き渡る台所では~大勢の御女中達が走り回っている。食材を見ると、今日は特別なご馳走を用意する様だ。


奥の部屋では御台所御付きの女達が今日の着物を選んでいる。特に打掛は目にも眩しく豪華である。


また別の部屋では子供達の着替え中である。大人しく正装に身を包まれ、子供ながらにも凛々しく立派である。


 ふとその時、風が運んでくる~仄かに甘い香りに気付いた。見渡すと今まさに満開の桜がそこにある。


園内で宴が催されるのかもしれないと思った。


少しすると栞の予想通りに、女達が演台を設え、見物席を用意し、準備を進めていく。


 そして昼も近くなった頃、絢爛豪華な着物に身を包んだ奥の女性達が、御台所を先頭に姿を現した。桜の花にも勝るとも劣らぬその艶やかさにしばし圧倒される。


踊りを楽しみながら御膳を頂き、その後にお茶とお菓子が振る舞われる。

その時に中心部から悲鳴が上がった。慌ててそちらを向くと、、御台所と竹千代のふたりが喉を掻き毟りながら倒れていくのが見えた。

栞は、その苦しんでいるふたりの後ろで、空に向かって満面の笑みを浮かべている女性を見つけた。昨日皮肉な笑みを浮かべていたその女だった。


こうして事件は起きた。しかし栞に成す術はなく、ただ立ち竦むだけであった。






このあと栞は~やっと長い彷徨いから目覚め現実の世界へと戻っていきます。


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