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インナーチャイルドタロットカード~その2

導かれて訪ねた赤い屋根の可愛い喫茶店。




そこで出会った女性とは?




そこには何が?

 お気に入りの音楽を聴きながら~北に向かう国道をひたすら走る!

車内時計を見ると9時半を指している。いつもなら~この時間は仕事してるな、そしてもう少しで珈琲タイムっと思ったら~無性に珈琲が飲みたくなった。それにかなり空腹である事にも気が付いた。無理もない、考えてみたら、るんるん~の早朝スタート後既に5時間近く経っていた。何処かコンビニにでも寄ろうかと思ったが、やはり少し休憩を取った方が良いと思い直し、カフェを探すことにする。


出来たら、出入りが楽な左側が良いなと思いながら少し走ってみたが、なかなか見つからない。やっぱりコンビニ?と思ったその時、右側から「此処、ここよ!」とメッセージを送ってくる赤い屋根の小さなお店に気付いた。そこはカフェというより喫茶店という方がしっくりくる、ちょっと古めのお店。迷わずそこに入ることにした。


そう、実は私にはちょっとだけ不思議な力がある。何か私と深い関わりがあるらしい処から、必ず声が聞こえるのだ。そして呼ばれたら必ずそこに行く事にしている。何故ならそうしないと必ず大切な物や人を失う羽目になるからである。


喫茶店の前に数台停められる駐車場があるが、まだ時間が早いせいか1台の車も無い。私はその一角に車を停め、入口のドアを押した。ちりり~んと可愛い音と一緒に中に入ると、すぐ左手にカウンターが見えた。その中に立っていたとても上品さが漂っている白髪の女性が、いらっしゃいませと笑顔で迎えてくれた。店内には他にお客はいないようだ。ふと足元を見ると、、10時から19時と書いた看板がある。


「すみません、まだ開店前でしたか?」


     「いえ、どうぞお気になさらずに、構いませんのよ。」


「本当に宜しいんですか?助かります、実はお腹がぺこぺこで、、。」


彼女は薄く笑うと、


     「どうぞ、もし良ければカウンターにいらっしゃいませんか?」


「有難うございます。」


軽く会釈して真ん中の椅子に座る。


   「何になさいます?今はモーニングセットがお勧めですけど。飲み物にサラダとスクランブルエッグ、それにパンとヨーグルトが付きます。」」


「では、それを。あ、先に珈琲お願いします。」


私が答えると、また彼女はにっこりと笑って頷く。

      

      「はい。少々お待ちくださいね。」


そして直ぐ電動ミルのスイッチを押した。香ばしい匂いと一緒に豆が挽かれていく。何とは無しにそれを眺めながら、聞いてみる。


「可愛いお店ですね!おひとりでされているんですか?」


       「はい、もう40年以上になります。」


「ええ~っ凄いですね!」


      「ただ、好きで続けているだけですのよ。」


今度は、ほほほっと軽く声を出して笑った。

      

少しして淹れたての珈琲が出された。

思いっきり珈琲の香りを楽しむ、そしてゆっくりと口含む。

口の中一杯に広がる芳醇な味


「美味しい、美味しいです。」とても美味しい珈琲だった。


私がそういうと、彼女は「お気に召したようで良かった。」と目を細めた。


この喫茶店は勿論初めてだけれど、でも私は確かに何かに呼ばれて来たのだった。

『もしかして~この珈琲に?それとも??』


そう思うと、ただ美味しいだけでなく、何か不思議に懐かしい味がした。


『なんだろう?もしかして以前何処かで飲んだ味に似てるのかな?』


あれこれ思いを巡らせながら、珈琲を楽しんでいると~


    「覚えていてくださいましたか?」


「えっ? 私今何か言いましたっけ??」


    「いえ、心の声が伝わってきましたので、、。」


あ、、そうなんだ、そうだったんだ、、今やっと分かった、、私を呼んだ声が誰だったのか!

そう、彼女が私を呼んでくれたのだった。。



                           続く









後半では彼女との関りが明らかになります。




そして~タロットカードからはどんなメッセージが聞けるのでしょうか?



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