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OSHO禅タロットカード~~ 公園の人 その3

『怒り』を放ってきた母と赤いスカートの女の子、二人と別れて、また旅に戻ろうとするが、、、


そして自分が納得したいと、OSHO禅タロットカードに聞くために立ち寄ったお店で、また新たな出会いが、、。

二人が公園を出て行った後、私は眩暈を感じた。余りにも激しい『怒り』に触れたのと、自分が何も出来なかった後悔からであろうか。結果的に怒らせてしまったわけであるが、彼女の発した言葉が『怒り』なのではない。本当のそれは、何か体の中心から出てくる波動の様な物なのである。


取り敢えず座って休もうと思いベンチに腰掛けた。正面の噴水台から勢いよく溢れる水をぼんやりと眺める。弾ける水しぶきを見ていると、私の心まで潤ってくる気がした。少しの間こうしていよう、そう、決して急ぐ必要はないのだから。


30分位そうしていたであろうか、少し気分がすっきりした。ゆっくりと立ち上がり大きく息を吸い込むと、私は愛車が待つ、コンビニの駐車場へと戻るために歩き始めた。

そして 「さぁ~今日は何しようかな~?」もっと元気になりたいと声に出して言ってみた。けれど、やはり頭のどこかで、さっきの親子の事が気にかかって仕方が無い。どうしても何かを楽しむという気にはなれない様だ。

『よし!ここはやはり~OSHO禅タロットカードに聞いてみよう!』そう決めると不思議と気分が楽になる。そこで私は、カードを広げられる空間を探す事にし、直ぐ車に乗り込んだ。


暫くこぶしの並木通りを走る。少しすると市街地から離れて、長閑な田園風景が見えてきた。木々の緑とはまたトーンの違う薄緑色がとても美しい。稲の苗の様である。考えてみれが、ひと月後には田植えの季節がやってくるのだ。

「この辺りにはカフェ無いかな!?」っと、独り言を言いながら車を走らせていると、【 新鮮な苺あります 】の看板が見えた。多分朝取りの苺であろう。ちょっと寄ってみる事にした。


お店の入口両側に、沢山の苺と色々な野菜が並んでいる。ガラス張りになっているので、中が良く見える。左側にちょっとしたカフェスペースが設けてあるようだ。『ここでカードを開けるかもしれない』そう思いながら,中に入っていき、テーブルを拭いている店員さんに声をかける。

「すみません、この苺直ぐに食べたいんですけれども、大丈夫ですか?」

髪を一つに結び、スカイブルーのエプロンを付けた店員さんが出てきて、私に笑顔で言う。

「勿論です、どうぞお好きな苺をお持ちください。」

私は「珈琲も一緒にお願いします。」そう言ってまた一旦外に出ると、少なめのパックを手に取り中へ戻った。

シンプルではあるが、すっきりとしたテーブルと椅子の配置が気に入った。苺柄テーブルクロスも可愛らしい。

一番大粒の苺を頬張ると、直ぐにOSHO禅タロットカードを取り出しシャックルする。先程会った親子に神経を集中させてカードを選ぼうとした時、

「お待たせ致しました。」と声がした。店員さんが珈琲を運んできたのだ。そして「あらっ、そのカードは何ですか?」と不思議そうに聞く。

「これはOSHO禅タロットカードというんです。」と答えると、

「お客様は占い師さんなんですか?」と聞かれてしまったので、

ただ、そうだと答えようとして、、でも何故か私は、、自分の事を彼女に、説明するように正直に話してしまった。後から考えてみても、それはとても不思議な事であった。


私は29歳のOLで週末だけ占い師をしている事。家族無しの独身(※詳細はOSHO禅タロットカード~その1編 参照)

彼女は時々頷きながら、真剣な表情で私の話を聞いていた、が、

「あの、私を占ってもらえますか?」と大きな目をさらに開いて私を見つめる。

「お仕事は大丈夫ですか?私の方は構いませんよ!」と言うと、

「ここは私の両親が経営しているので、融通が利きます。ちょっと許可もらってきますね!」そう言って、彼女はすぐに店の奥へと消えた。


先程公園で出会った、気になる親子を占う前に、先ずは彼女を占う事になりそうである。

 


                                続く




 ※ 「公園の親子(怒りの女性)」のお話は【恵のターニングポイント】別の題名で〜タロットカードと旅をして〜番外編として掲載いたしました。

そちらの物語も併せてお楽しみいただけたら幸いに思います。










 次回タイトル【カフェ編】になります。でも物語はそのまま続いていますので、どうぞお楽しみくださいね!

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