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少年秘密警察の日常  作者: 家宇治克
アリス狂乱茶会事件
41/109

41話 『物』語る

 細かい字でびっしりと書かれた計画書。全てのページに今回の事件の綿密な計画が記されていた。

 作戦の大筋に、枝分かれした第二、第三の作戦。失敗した時の次の計画。妨害しそうな人物や注意が必要な対象の詳細な情報。

 勉強していなくてもこんなに頭が回るとは感心だ。善意であればもっと感心した。


「他に何かないかな······っと」


 他の畳をひっくり返して手がかりを探す。計画書が隠されていた畳の隣、他のものに比べて少しだけ重みが違った。床には何も無い。


 ······なら畳か。


 畳を念入りに調べる。

 縫合箇所にほつれがあるくらいだった。しかし、隙間に何かが詰まっている。


「悪いな。切るぞ」

 近くにあったハサミで畳を少し切った。後で戻せた時を考えて手で畳を解体する。い草を剥がすと、中は箱になっていた。



 沢山のノートや紙束。

 ちょっと拝見すると、表から裏まであらゆる社会の情報が詰まっていた。他人のちょっとした秘密から国家機密まである。

 ──どうやったらこんな情報ものを手に入れられるんだ。


 紙束の中に見慣れた顔写真があった。真っ赤な髪の、睨みつけるような顔が隼を釘付けにする。


 ──薫だ。

 その下には自分の写真もある。少秘警の記録が綴られたそれを見ないように、風刃で粉々に切り裂いた。



「見ないのが礼儀だよな」



 桜木が隼たちを選んだことは確実だ。ならばどうしてこんな事件を起こしたのかを、ここから探し出さねば。

 痕跡は山ほどある。後はよく観察して推理するだけ。

 手袋をはめて二〜三回深呼吸をした。


「この事件終わったら警護課に戻るからな」


 計画書を脇に抱えて指を鳴らした。

 ──ちょっと痛かった。

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