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SF白い雲  作者: 白木
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志村恭介編 ニ尾城

「私の知ってる子にそう言う夢を見る子(清治)が居てね、その子も神社の楠木の下に埋まっている胴剣を言い当てたよ」

「・・?私には何の事か分かりません・・」


 真世は困惑した表情になった。真世自身は、清治の事は分からないようだ。志村が言う。


「ああ、済まない、続けて」

「実際その古書が出て来て、脇坂博士が西方城の存在を確かなものに変えた訳だ」

「なる程。それで、そのネックレスは?」

「この娘の旧姓である、白川家に代々伝わるものだと言う事だ」

「ほぅ・・すると可能性として、この真世さんが、西方城或いは、二尾城の末裔と言う事になるのかな?鎌倉時代に一族が抹殺されたと言う事だが・・」

「脇坂博士は、歴史から封印されて来た、二尾城にこの娘さんが関係していると言われている。しかし、俺が隠していたのは現在斎阿覚師の庇護の元、平穏な暮らしをしているこの娘さんを守ってあげたいからなんだ」

「分かりました。けれど、先輩がどうして、そこまでこの真世さんの事を?」

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