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SF白い雲  作者: 白木
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志村恭介編 古城

 歩きながら話をする二人であったが、由利はT大学助教授の志村恭介の彼女で、その恭介に会う為に、帰り道である谷町線に乗らずに、この御堂筋線に乗ったらしかった。恵二、は青白く研究室に閉じ篭りきりの兄恭介とは違い、健康的で目元のすっきりした好青年であった。由利こと、岸田由利は恭介と同じ年で、恵二が2コ下である。


「途中まで一緒に行くよ。由利さんのボディーガード」


 誰が見ても、色白で長い髪をした由利は注目に値する美人である。恵二が側に居る事で由利は安心出来た。


「ところでさあ、質問していいかな?」

「どうぞ」


 微笑みながら、由利が答える。


「兄貴とはいつ結婚するの?兄貴の事だから、何も言い出さないんじゃないかと思ってさ」

「まだ・・何も。でも、今は恭介さんも研究に忙しいから、一段落したらかなあ」

「あの兄にして、この彼女あり・・か。もう10年近く付き合ってて・・遅すぎた春になっちゃうぞ・・おっと・・失言、失言」


 くすくすと由利が笑った。このくったくの無さが、どうしても信じがたい二人の交際関係であろう。由利さん程の美人ならどんな男もほうっては置かないのに・・恵二は思った。


「じゃあ、俺はここで降りるよ」

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