202/1226
FTB
「実は、香月博士より、申し出がありましたので他の皆さんとは別にお話を伺う事にしました」
鹿島の人間的な大きさにも少し感じながら、香月が真世との事を内密にしてくれた事に感謝する志村だった。
「その前に、あの金星姫が完全体のサンプルだと見て良いのでしょうか?」
香月の鋭い視点には定評がある。鹿島が頷いた。
「だとすると、志村君の知っている少女は覚醒していない異能人と言う事になりますね」
「えっ!日本に異能人が存在する情報を持っているのですか?志村博士は」
「私は確信を得ていませんが、確かに紅水晶ネックレスを持っています。しかし、普通の少女にしか見えませんが・・」
「その少女は絶世の美人ですか?」
おかしな質問だ。志村が思ったが、頷いた。




