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SF白い雲  作者: 白木
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組織が明らかに

 全く笑わない男だった。しかし、志村はKに協力する腹を決めた。それは香月博士が参加していると聞いたからだ。研究の対象こそ違え、香月博士に尊敬の念を強く持っていた志村だったからだ。香月の人間的大きさにも惹かれていた。

 余りの急展開に驚きを隠せない志村だったが、この頃清治の方は盛んにパソコンを駆使しながら、自分の予感を具体化させつつあった。そして、それは、清治が幼い頃に見た夢に近づくようなものになって行く。父親の政春は、大きくなっている競翔連合会の副会長として、浦部と忙しい休日を過ごしていて、清治のパソコン熱には殆どタッチして居なかった。ただ、母親弓子が最近の清治の異常とも思えるパソコン熱を、少し心配していた。


「せいちゃん・・」


 はっとして清治が振り向くと、弓子が心配そうに立っていた。


「あ・・!何?母さん」

「せいちゃん、熱心にパソコンやってるけど、余り夜遅くまでやってると体壊すわよ。それで無くても、せいちゃんお父さんの仕事で、印刷のDTP作業も手伝ってるでしょ、だから」

「うん、もうすぐ止める」

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