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Drowsy School【設定資料】

作者: 原案:牧田紗矢乃 原作:フィーカス

【あらすじ】

 とある高校では、「ある教室で居眠りをすると、二度と目が覚めなくなる」という噂が広まっていた。しかし、そんな噂を信じずに居眠りをする生徒もおり、彼らはきちんと目を覚ましていたことから、噂も徐々にその存在が消えようとしていた。

 そんな高校に入学してきた主人公の枕田翠真(まくらだすいま)は、不真面目な人間が集まった不良クラスで、つまらなさそうな高校生活を、何とか平和に三年間過ごそうと考えて入学式を終えた。

 次の日の授業の四限目、前の席で居眠りしていたクラスメイトが、昼休みになって起こしても起きないということが起こった。そのクラスメイトは保健室に運ばれたが、五限目にも居眠りをしたクラスメイトが掃除時間になっても起きないということが起きた。

 居眠りをすると、二度と目が覚めなくなるという噂。この原因を求め、翠真は動くことにした。


【登場人物】

枕田翠真(まくらだすいま)(名前は適当)

 今年の春に入学した、どこにでもいる高校生。

 勉強はそこそこできるものの、いつも不真面目で楽な生き方をしようと考えている。

 人に接する態度が悪く、中学時代はよくけんかをして、いじめのターゲットになったこともあった。そのため、友達と呼べる人間は少ない。

 行動力が高く、いろんなことに興味を持ちやすい。そのため、いろんなことに足を突っ込む場面も。

 夜の睡眠時間以外にうたた寝や居眠りをすると、現実世界に沿った夢を見ることがある。


【適当プロット】

・第一章:居眠り教室(ドラウジークラス)

 この春入学した枕田翠真(まくらだすいま)は、不真面目がとりえのどこにでもいる高校生。配属されたクラスは問題がある不良クラスで、入学当日から担任も頭を抱えている模様だった。

 そんなことはいざ知らず、翠真は「無事三年間暮らせればいい」と考えながら、入学式の一日を過ごした。

 翌日、オリエンテーションを終えた四限目の授業で、翠真の前の席に座っていたクラスメイトが居眠りをする姿を見かけた。「入学早々居眠りは早すぎるだろう」と思いながら翠真はノートを取っていたが、昼休みになり、昼飯に誘った他のクラスメイトが起こそうとしても、一向に起きる気配がない。結局居眠りをしていたクラスメイトは保健室に送られた。

 五限目の授業でも、同じく居眠りをしていたクラスメイトが、掃除の時間になっても起きないという事例が発生し、同じく保健室送りに。

 翌日の四限目にも、居眠りをしていたクラスメイトが五限目になっても起きないということが起こった。これを重く見た職員たちは、「当然のことながら、授業中の居眠りを禁止する」ということを発表した。

 同じくただ事ではないと感じた翠真は、適当に二年生や三年生の先輩を捕まえて、過去に何か起こらなかったかを次々と聞いて回った。

 その結果、三年生から、「ある教室で居眠りをすると、二度と起きれなくなる」という噂があると聞いた。その「ある教室」というのが、今年募集人数の関係で新設された、翠真たちのクラスだった(それまでは空き教室だった)。


・第二章:居眠り授業(ドラウジーレッスン)

 居眠り厳禁令が敷かれた翌日の授業から、居眠り防止のための様々な対策が講じられた。

 各クラスにはコーヒーメーカーが設置され、休憩中は自由に飲むことができた。授業中の飲食についても、ガムや飴を口にすることが許可された。

 そんな状況で、翠真は家庭科室で行われた家庭科の授業で、うっかり昨夜ゲームのやりすぎで徹夜してしまった影響で、居眠りをしてしまう。

 慌てて家庭科担当の教師が起こしに行くと、何とか翠真は居眠りから目覚めることができ、目が覚めないという噂通りにはならずに済んだ。

 居眠りをしている間、翠真は別の教室で何人か居眠りをして目が覚めなくなるという夢を見る。そして、家庭科室では居眠りしても問題ない、と言うことが分かる。やはり、あの教室でなければ意味がなかったのか。

 そう思っていたある日、音楽室で別のクラスメイトが居眠りして起きなくなる事例が発生。どうやら噂とは違い、今回は翠真たちの教室以外でも居眠りをすると、目が覚めなくなるようだ。

 しかし、他のクラスで話を聞くと、居眠りして目を覚まさなくなった、と言うことはなかったという。居眠りをした生徒を慌てて先生や隣に座っていた生徒が起こす場面はたびたびあったが、目を覚まさなくなった生徒は誰一人いなかった。

 一体どういうことなのか。翠真はさらに真相を確かめるために動くことになる。


・第三章:居眠り先生ドラウジーティーチャー

 居眠り対策を施した成果もあってか、翠真のクラスでは居眠りをする人はいなくなった。

 一方で、翠真のクラス以外のクラスでは、「居眠りをしても大丈夫」という見方をする生徒たちが多数おり、授業中に平気で居眠りをする人もいるという事態が起こった。

 事実、翠真たちのクラスと合同で行った音楽の授業中、一割ほどの生徒が居眠りをしているという事態が起こった。

 しかし、それらの居眠りをした生徒は、今までと同様授業が終わっても目が覚めることはなかった。

 自分のクラスメイトだけではなく、このクラスに混ざった時にも同じことが起こる。ということは、誰かが原因になっているのだろうか? となれば、誰が原因なのだろうか。

 翠真は真相を追うためにクラスメイト一人一人のプロフィールに興味を持ち始めるが、なかなか原因となりそうな人物に出会えない。

 ある日、担任の担当である国語のテストをしていた時のこと。翠真が適当にテストを終わらせて周りを観察していると、教卓で座っていた先生が居眠りをし始めたのだった。周りは誰も気が付いておらず、起こすかどうか迷ったが、もし居眠りをしていたのなら手遅れだと判断し、あえて起こさずにいた。

 頭がかくかくと動いており、完全に寝ている。これはもう起きることはないな、と思っていたが、チャイムが鳴ったと同時に起き上がり、何事もなかったようにテストを回収していた。

 まさか、担任が原因なのだろうか。そう思い、翠真は担任のことを裏で調査することにした。

 ちょうどその時、同じようにこの事件のことを追っているクラスメイトの女が、同じく担任について調べていることを知る。結局担任は何も関係ないことが分かったのだった。


・第四章:居眠り昼食(ドラウジーランチ)

 居眠りすると二度と目が覚めなくなる噂。

 その噂を悪用し、とあるクラスではコーヒーに睡眠薬が入れられ、クラスの大半が授業中に眠ってしまうという事態が起こってしまった。

 もちろん、翠真たちのクラスではないため、二度と目が覚めなくなるということはなかったが、これがきっかけで準備されていたコーヒーメーカーは撤去されることに。

 同じように、嫌な奴をあの手この手で眠らせようと、学校中は眠らせ合戦になろうとしていた。

 そしてある日の昼食時、翠真が弁当を食べると、五限目の授業前に突如眠気に襲われる。

 何とか眠らないようにしていたが、とうとうその場で眠り込んでしまう。

 気が付くと例の事件を追っているクラスメイトの女から起こされていた。頭が痛い中、何とか起き上がる。クラスメイトの女は、「居眠りしていたのは内緒にする」ということで他のクラスメイトにはばれなかったが、当然「お前が原因か」と疑われる羽目に。

 ちょうど居眠りしていた時に、現実で起こる事柄の夢を見ていたことを話す。あるいは、これがキーになるかもしれないと語るクラスメイト。

 弁当に睡眠薬が入っていたらしいということを聞き、二人で操作をするも、犯人を特定するに至らず。次の日罠を張って待っていると、翠真の弁当を手に取って何かを入れている生徒を発見した。クラスメイトの女がその現場を取り押さえると、中学の時の同級生だった。

 やたら恨みを買っていたらしく、それで弁当に睡眠薬を仕込んだらしい。

 結局この日も原因を突き止めることができなかった。


・第五章:居眠りの時間(ドラウジータイム)

 原因が見つからないまま夏休み直前となったある日、家庭科で料理を作ることになったのだが、それを食べた生徒の大半が眠ってしまうという事態が起こってしまった。

 翠真が起き上がると、クラスのほぼ全員が居眠り状態。家庭科の担当教師すらも寝てしまっている。

 起きていたのは翠真とクラスメイトの女(食べなかった)、そしてクラスメイトの一人。

 彼はこの中に、居眠りすると二度と目が覚めなくなる原因を作っている人物がいるのではないかと推測し、食材に睡眠薬を仕込んだとのこと。で、居眠りしても起き上がった人間が犯人と特定することにしたらしい。

 食べてなかったクラスメイトの女は対象外として、翠真は今回の居眠り事件の犯人として晒し上げられる。

 しかし、起きない生徒を起こす手段が無いのにこんなことを仕掛けたクラスメイトに、翠真は激高。だが睡眠薬を仕掛けたクラスメイトは特に何も思っていない模様。

 そこでクラスメイトの女が、「いっそ眠ってみれば何かわかるのでは?」と提案。

 何を突然、と言ってる間に睡眠薬入りの料理を食べて寝てしまう。仕方なく、翠真もクラスメイトに残った睡眠薬を大量にもらい、残っていた料理を大量に食べて深い睡眠をとることにした。


・第六章:居眠りの夢(ドラウジードリーム)

 翠真が気が付くと、誰も居ない教室内にいた。きょろきょろと見渡すと、教室の入り口には一緒に調査していた女。

 どうやらここは夢の中のようだと説明され、物を壊しても元に戻ってしまうことなどを説明。

 他に人はいないかと探したところ、別の教室に居眠りから戻ってこなかったクラスメイトが集まっていた。

 彼らもここから抜け出す手段を探しているらしいが、どうもその方法が見つからないらしい。

 翠真たちも抜け出す方法を考えていると、突然背後から睡眠薬を入れたクラスメイトが入って来て、「そいつが原因だ」と叫び出す。

 翠真を殺せば抜け出せると思ったクラスメイトは一斉に翠真に襲い掛かるが、もとより夢の中なので殺せるはずがなかった。しかしながら、翠真の「居眠りしても起きることができる」ことと、「居眠り中は現実とリンクした夢を見ることができる」ということが何か解決のヒントになるのではないかと考えた。

 一度目を覚ますと、居眠りする前は持っていなかったはずのボールペンを持っており、不思議に思っていた。試しに別の、近くにあった料理を持って眠ると、夢の中に持ち込むことができた。

 すなわち、現実世界のものを夢の世界へ、夢の世界のものを現実世界へ持ち込むことが可能だったのだ。

 実は持っているものだけではなく、翠真の夢には翠真の視界に入ったものが反映されていた。つまり、「景色」も持ち込むことが可能であり、それにより「現実とリンクした夢」を見ることが可能であった。

 夢の中のものを持ち出すことができる、と言うことは、夢の中の人を現実に戻すことができるかもしれない。

 睡眠と覚醒を繰り返し、上限ぎりぎりまでクラスメイトを現実世界に持ち帰る。そして何往復もし、ようやく全員を夢の世界から現実の世界に引き戻すことに成功した。


・第七章:居眠り現実(ドラウジーリアリティ)

 三ヶ月ほど眠っていたクラスメイトも、病室で無事に目を覚ますことができ、すべてが解決したかに思えた。

 しかし、まだ問題はあった。依然として居眠りをすると、翠真が連れ戻さない限り起きることがない現実。

 当初は翠真が原因があるとして、一日翠真を登校させないことを決めたが、その日もやはり居眠りをしたクラスメイトがそのまま起きないということが起きてしまった。

 教室に原因があるのかと思ったが、移動教室をしても同じだったことから、クラスに何か問題があるのではないかと思われた。

 担任を交えて全員で居眠りをする(ただし担任は居眠りをしても起きることが可能なため、一時的に夢の世界に入る)ことで解決策を探ったが、夢の中では見当たらない。

 夢の中からクラスメイトを現実に戻すため、何度も夢と現実を往復する翠真。だが、眠るために睡眠薬を大量に使い過ぎたためか、とうとう翠真は覚醒がままならなくなり、夢の中に閉じ込められてしまう。

 最後に現実世界に戻った時に翠真が書いたメモ。それを手がかりに、クラスメイト全員が現実と夢の世界で解決策を探すことになる。


・第八章:居眠り(ドラウジー)の過去(バックワード)

 現実世界では一緒に調査をしていたクラスメイトの女が、夢の世界では翠真が中心となって解決策を探す。クラスメイトの女は主に上級生や教師に聞き込みし、過去の居眠り事件についての詳細を聞きまわっていた。

 一方で、夢の世界では、翠真たちが図書館に何かヒントがないかと探っていた。

 現実世界での上級生の話だと、居眠り事件は今翠真たちが使っている教室を使っていたクラスで起こったこと、そのクラスが卒業したと同時に眠っていたクラスメイトが目覚めたとのことを聞いた。

 時期的には卒業式は三月の前半。果たして時間なのか、それとも卒業するという行為なのか。どれが鍵なのか、まったく見当がつかないでいた。

 夢の世界では、図書館で同じ事例がどのように起こっていたかを調べていた。どうにも翠真が上級生から聞いた話以上の収穫が得られそうになかったが、事件が起こった当時のクラスのアルバムと、日記を発見した。

 アルバムには翠真の父親、そして現在のクラスの担任の姿があった。

 日記は翠真の父親たちの担任のもので、居眠りをする生徒が多く、ほとほと困っていたというような、指導をするうえで困ったことや注意すべき生徒の指導方法などを事細かに書いていた。

 その日記は三年続いていたようで、三年目に入った時に、今回の居眠り事件のことが記載されていた。

 ちょうどその頃に、理系と文系の関係でクラスを増やすことになり、現在使用している教室を使うことになったらしい。そして、その教室は、もともと昔居眠りやさぼりなどをした生徒を指導する指導室だったらしい。

 指導室で行われていた指導方法がひどく、中には一週間その教室で過ごすという、考えられないことをしていたこともあったようだ。

 そのためか、教室のあちこちに血の跡やひどい汚れが目立ったそうで、改築されたときに塗装し直されたらしい。

 授業開始時には、幽霊の声が聞こえたり、目の前の壁が血にまみれて見えたりする生徒が多発し、なかなか集中した授業ができなかったらしい。そして、居眠りをした生徒が目を覚まさないという事件が起こった。それが、三年生の一学期終盤、夏休み前の出来事だった。

 今回のように、居眠り対策としていろいろと試し、入試前とあって今回みたいに睡眠薬を盛るといった事件などは起こらなかったため、被害は数人程度にとどまっていた。そして、卒業式に合わせて、起きなかった生徒が全員目を覚ました。

 眠り続けていた生徒たちは全員が全員、夢の中で授業を受けていたという。夢の中から抜け出せないのであれば、せめて夢の中で勉強しようと。そして、受験ができる状態になったら起きようと明確な意思があったようだ。

 一方で、翠真の父が、たまたま居眠りしていた時に、クラスメイトが授業している夢を見たとも言っている。つまり、翠真の現実に沿った夢を見る能力は、父親譲りだったということのようだ。

 いわくつきの教室と、夢と現実を行き来する能力、そして卒業。これらのキーワードを得て、翠真たちは夢の世界から現実に戻る。


最終章:居眠り学校(ドラウジースクール)

 現実世界に戻った翠真は、合流したクラスメイトとともに図書室に向かうことにした。

 同じアルバムと同じ日記。そこに書かれていた過去の出来事を、全員で読み返す。

 そこで気が付いたのは、卒業式を行った場所だった。

 普段は広い第一体育館で行うのだが、その当時改修工事中だったため、前回卒業式を行った場所は、この本校舎から近い第二体育館だった。

 卒業式では校歌を歌う。そして校歌の歌詞の中に、覚醒を示す言葉が隠されていた。

 この教室はその歌を聞いたから、病院で眠っていたクラスメイトは目覚めたのかもしれない。

 翠真が父親にもこの話を聞いたところ、卒業式の前と後では何か教室に違和感があったらしい。そして、自分自身も、何か身軽になった気がしたという。

 それを聞き、クラスメイトが教室に全員集まり、CDで校歌を流しながら全員で校歌を歌ってみた。

 すると、教室全体の塗装が突然剥げ、一部塗装前の部分が露出する形となっていた。

 そこには、「居眠りは命を削る」と、筆で書かれた文字があった。おそらく、校舎改装前にこの教室を使っていた教師が書いたものだろう。そして、翠真自身もなんだか身軽になった気がした。

 試しに眠そうにしていた一人がその場で寝たが、数分後に起こすとしっかり起き上がった。

 後で霊媒師を呼んだところ、どうやらこの教室には授業中の怠惰を許すことができず、その指導方法が厳しすぎたために後悔の念を抱いている教師の霊がとどまっていたらしい。そして、クラスに入った内の一人に乗り移り、監視していたとのことだった。

 霊媒師にお願いし、その教師の霊のお祓いをしてもらい、教室にかかった居眠りの呪縛は解かれた。


 こうして居眠りにより目覚めないことはなくなったが、「居眠りは命を削る」という言葉は、この先この学校で学ぶものにとっての教訓として、現在でも教室の壁に書かれたままとなっている。

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