表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
10/34

『最後の肖像』第7話ーモノローグ

(タクシーを降り、施設の自動ドアに向かって歩きながら、朔郎の心の中で、一つの、悲痛なまでの決意が、形を結ぶ)


(そうだ……俺は、母さんを捨てたんだ)


(あの日のタクシーの中で、俺は、確かに、息子であることをやめた。

自分の夢のために、自分の弱さのために、一番、守らなければならない人間から、目を背けた。

俺が今、着ているこのジャケットも、俺がこれから手にする栄光も、全て、母さんの犠牲の上に成り立っている、汚れた戦利品だ)


(……だが、だからこそ、意味があるんだ)


(この受賞は、ただの自己満足じゃない。

これは、俺が、もう一度、母さんの「息子」に戻るための、儀式なんだ。

俺の正しさを、そして、母さんの人生の正しさを、証明するための、たった一つの方法なんだ)


(見てろよ、母さん)


(あんたの息子は、あんたが信じた通り、ちゃんと、すごい人間になったんだ。

俺が、それを、今から、証明してやる。

あんたの人生は、決して、無駄じゃなかったって、俺が、この手で、完成させてやるんだ)

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ