レベル0 あの世から始まる死後の旅立ち
本編スタート
オレの名は小鳥遊悠一だ、うだつの上がらない普通の金属加工配送会社の会社員だ………死因不明で異世界に飛ばされると、誰が死後に思うだろうか? そもそも閻魔大王の最初のファーストコンタクトは、某アニメの様な何か頼りなさそうな方だなぁ~と思った位だ、何故死んだかは不明だが此は閻魔大王様に出会ってから始まる、異世界生活の話であり至(いた)ってなんの変哲(へんてつ)も無い話である…………たぶん、まああの女神には何時かこの借りは倍にして返すが………あの出会いだけは感謝するし、やっぱりあの太っ腹待遇にはやはり裏が在ったな…………ちくしょう、でもそれでも色々な人々との交流は地球で生きた時より充実したよ………それは本当に感謝だ、新たな人生から大切な存在も出来たし………地球で生きてたらまずあり得ない人生だな色々。
前置きは終わりにして物語は始まる、新たな名前と共にオレは……………。
無数の光が宇宙の彼方へと向かって行く、それは宇宙の恒星が寿命を終えてガンマ線バーストをしたような光だが、何故か温かな何かを感じる光にオレは吸い込まれ遥か遠くに向かい、地球らしき青き星を背後にしながら感傷に浸る暇も無く沢山の銀河を通過し、辿り着いたのは魂の休憩場所と言われる死人の旅の疲れを癒す場所、基本殺人等してない一般人しか辿り着けない場所らしい………不倫等の業が深いと、違う場所に辿り着くらしいがそれよりオレは死んだ覚えはないが何故か、死装束で死者がごった返す場所に居るのだろうか?
まあ考えても答えは出ないし、オレは江戸時代の様な現代の様な世界観の街に行き近くの死者から話を聞くと。
「 三途の川を渡る前の娯楽場だべ」
そう江戸時代の農家の服装をした、如何(いか)にも何処にでも居そうな山田て名字ポイ顔の現代ぽく無い服装のお百姓さんが言う、彼の話では…………
「昔は落語やら囲碁や将棋の名人戦や風呂屋しか無かったが、今や毛色の違う娯楽でなかなか三途の川に行くより此処に残り………」
と話を聞いてたら、江戸のお役人風の着物姿の鬼が遠くから此方を指差し。
「居たぞ!!」
「免除でも無い者が二百年以上滞在しよって、今日こそ三途の川に連れていくぞ!!」
「チィ! 鬼に見付かったか、それじゃあ兄ちゃんあばよ!」
「逃がすかぁー!!」
「追ぇー!!」
「捕まるもんべかぁー!!」
二百年以上滞在て…………此処は凄く良い場所らしい、囲碁は何故か平安時代の囲碁の名人と近年や江戸時代等、色々な名人があと一局あと一局と鬼と交渉して囲碁をしてたし少し離れた場所から観客も、色々な人が鬼に嘆願する始末だった………鬼も仕方ないなと困り顔で去って行くがさっきの逃げて行った男の応援要請らしく、途中水を得た魚のよう顔付きが変わり走って行ったが三途の川を免除されてる人も居る様だ、その代表の一つが芸等の見世物小屋であり歌舞伎やお笑いに落語等のノボリが立ってる、特に目を引くのはドリフ○ーズでありが生きてる二人以外のメンバー以外ど昔以上のド派手なコントをしてた、巨大ハリセンで志○けんさんがいか○やさんを追ってる道場コントはなかなかだったが、仲○さんのバク転は昔のキレを越えた素早さだった……が観覧してる最中に、オレは何故か鬼に声を掛けられた。
「お前さん、小鳥遊悠一だな?」
「ハイ!?」
何だか分からないが、変な声で返事をしてしまった。
「ちょっと来たまえ!」
「……………え!?」
理由は不明だが何故か鬼に連行された、来てまだ半日位しか経って無いのにだ…………まだ先が気になるんだ、コントを見させてくれよと思っても、離してはくれずしかも向こう岸が見えない三途の川を長い列以外の場所から、未成年らしき少年少女と一緒に泳がされる羽目に成ったが何か急かされながら、デカイ蟹やら蛇やらが居る少し下付近の水域を泳ぐがたまに上流から悲鳴が聞こえるのだが、余り深くなさそうな三途の川を泳がされたが水泳は好きな方だから問題ない、途中こっそり進路を変えたがやはり強制的に向こう岸に誘導される、一応魂に成ったら肉体では不可能な宇宙の果てが在るのか見てみたかったのだがな、そして泳いで何時間掛かったかは分からないが監視されながら泳ぎ着いた、寂しくも懐の金は全く無いが。
十王の裁判は簡易だったが、昔飼ってた猫や犬に再会出来たのは嬉しかったが顔を舌で舐めるのや腕や手の甲を舐めるのは、正直勘弁して欲しかった…………オレはちゅーるではない………あと頭突きで押し倒すのも勘弁だ、生きてたら内臓の中身が飛び出すよ………主に食い物が。
そして巨大な巨体の巨人かな? 裁判で一番の難所、そう遂に登場閻魔大王だが………もさもさの口髭は、京都とかで見る閻魔大王の絵とかけ離れたのんびりそうな顔付きで近くに般若(はんにゃ)の能面の様な、まるでじっと人間を観察するハシビロコウに見える黒い着物の補佐の鬼が居た、不思議な柄の黒い着物を着てクールなインテリ系の雰囲気を纏ったハシビロコウの様な、なんとも言えない睨みを向けて来る。
閻魔大王様は色々小さな罪状を読み上げる、まあ小学生の時に蟻の触角むしったり、中学では学校の渡り廊下のトイレ付近や畑の畦道に、ヤツ蛇がよく遭遇し本能的に嫌いな為近くの棒で殴り倒してたからな、そして閻魔大王が判決を言う。
「地球に転生が不可能な為、異世界に追放!」
某アニメの様な巨体の閻魔大王に「異世界に追放!」とか言われたが、悪いことはしてないと言ったら「地球の日本の人口に合わないから、地球に転生は無理だから」といわれた、オレに一言言わせてくれ………そんな事は知らんがねぇ~。
そもそも転生て生きてる生物全てだが、自然の種類の減少等により転生は出来ないらしいし、学生時代から虐めを受ける方だったが死にたいと何回思っても、踏みとどまったのは母方の祖母への恩返しと死にたい時は何となく、中二の時に末期癌で医者と看護士がナースコールしても来なかった、昔は国立だった某病院に殺された祖父の墓参りに行くと何故か、背中を押され耐えた時もあったし中三の時は小学校上がりの担任教師により学級崩壊をしたが、校長の定年退職の為にその事は闇に葬られた。 高校時代はそれ程悪くなかったが、担任の引きは悪かったのは変わらなかったが高校では、クラス替えは在ると思ってたが三年間………変わらぬクラスのままだった、だが悪い運は続く………社会人でも虐めは終わらない………挨拶と腹を殴って来る先輩は居るし、中途採用で同じ時に入社したオッサンなのに上司の様に威張りイビって来る年寄りが居るし、最悪な社会人最初だったが結局この会社は数年後倒産する。
なんやかんや働いたお金を少し使って再就職する間、ニートを経験したり祖母の畑を手伝いをしたりした、まあ数回転職したりを経験したが地域や街により人間性が合わない人も居た、基本オレはイジメが嫌いだ……見るのもされるのも……… イジメをする人は、何故イジメをしたがるのか不思議で仕方ないし大抵同じ雰囲気を持つ、たまに豹変する人も居るけど…………四十路に入り変わらない日常、衰えを感じ始める肉体だが三十路から比べてだ………節目に感じる衰えだから仕方ない、そう………死んだ記憶が振り返っても見当たらない………親父が亡く成り借金返済が大変だった以外は。
そもそも死んだ記憶は無いと言っても、閻魔大王らしき方は困った顔をし何かハシビロコウの様な雰囲気をした黒い着物の鬼に金属バット型の金棒で、ドラゴ○ズの懐かしいタイロン・ウ○ズ並みのフルスイングで、扱い酷く吹き飛ばされた、宇宙の彼方に…………酷いよ…………
「やっと行きましたね、大王」
「あの者には悪いが、他の世界に行って貰った方が良いだろうし、死因を言う訳にもいかんだろうし………無茶な要望も来てるし」
「まあ、死因は言わなければバレませんよ………たぶん」
「たぶんでは困るんじゃよ、そもそも例外の未成年と未成年以外の者の転生は昔の戦争や人口増加の影響とかで…………」
男は死因を知らずに異世界に飛ばされたが、実は微妙に飛ばされる角度ミスにより本来魂をスカウトする場所に行く、魂の道ではない場所に飛んで行ったが結局は異世界に行くので、問題はなかった………無かったのであるが此れはとある高次元体の思惑が絡んでいた。
ドイヒィ~
再び魂の光と合流し死装束だったのはオレだけで、周囲はよくファンタジーで見る服装が多い。 特に記憶から出た服装はドイツの有名な、ディアンドル民族衣裳の普通の服にしたファッション ………何処かに、モフモフのうさぎでも居ないだろうか? 金髪の貧乏女子高生は………居ないな、スイスの民族衣裳のあの有名な名作ハ○ジドレスと呼ばれる、ベスト上着のミーデル系可愛らしい服装の青や黄色や赤の服装の血みどろ少女や、フランス発祥のドレスの源流と言われるローブ・ア・ラ・フランセーズの様な、まあ中世フランスドレス系のおしとやかな雰囲気のピンクのドレス姿をしてるが目が死んだ魚の様に成ってる、口から吐血したの様に血の跡が…………何か怖い………ホラー過ぎる、皆魂だけどね………オレを含め。
金髪や銀髪に白髪に近い紫髪やオレンジ髪に、炎の様に赤毛の女性や金顎髭スキンヘッドや天然パーマの、何処かのリアルロボット系アニメ主人公的なのまで居たが一体オレは何処に向かってるのだろうか?
周囲に光が広がり行く………温かく心地いい不思議な感覚に包まれオレは、魂が浄化される様に舌は鬼に抜かれたからどうなるかは分からないが、まあ何時かどうにかなるダバサと何処かのネタを思い出しつつ身を光に委ね漂う、この後第二の人生が異世界で待ってた。
暫くすると光の道の様なのが現れ、何かオーラロー○に入った様な感じの光景を見た、光の道は長く続き光から出て着いた場所は、更なる宇宙空間だった。
続く
次回は異世界の女神登場。