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地球産

「ふむ、そろそろ潮時かな」

 その声と共に目の前に何かが置かれた。これは、なんだろう?

「隣国の宮廷魔術師が考えた大地の姿だそうだ」

「丸いですけど」

「そうなんだ。丸いのだとその者は言っているそうだ」

 えー…。丸いの? エティエンヌ王が水を勧めてくれたのでありがたく飲む。二杯ほど飲んで少し落ち着いてきた。

「丸かったら端っこの人は滑っちゃいそうですけど。うーん、どういうことなのかしら。でも一応地面は平らであると言われていますけど、それはあくまで我々の見えている範囲の話ですし。とても大きかったらわかりませんよね」

「まあそういうことだ。我々に見える範囲というのはあくまでも一部だけ、ということだ。ヴェロニクときちんと話すといい。私もエロワと話さねばな」

 そう言ってエティエンヌ王は立ち上がる。

「あの、お代」

「付き合ってもらったのは私だから構わないよ。それよりお迎えだ」

 振り向くと、そこにはオルゴールを抱えたロンがいた。

「ロン! よくここがわかったわね」

「オウジサマに教えてもらった。帰ろう、アデール」

「……ええ。帰りましょう。ごめんなさいね、飛び出しちゃって」

「ううん。アデールの大事なものを雑に扱ったのがいけないから」

 エティエンヌ王に会釈をしてロンを促し店を出る。外は暗いし月も細かったけど、たくさんの星が輝いていて寒い時期が近付いているのだと実感した。


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