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【2周目】野盗成敗 2

これは国取り戦国ゲームにタイムトラベルしたお話です。まだ、大名にもなっていません。

野盗成敗の次の日。

早朝より、野盗どもを叩き起こし整列させる。


「其の方ども、先ずは自分の命が助かった事に感謝しろ。いつでも、この大男・弁慶を差し向けるから夢忘れるなよ」

「さて、昨日の賭けで一文無しになった諸君には当然だが仕事が待っている。開墾、土木作業と肉体労働だ」

「監督にはお前らが迷惑をかけた村人があたる。もしや逆らったり反抗的な態度をとったらどうなるかわかるな。」弁慶が槍をドンッと。野盗はビクッとなる。


野盗の頭領が「オレは、義経様の家来になりたい」

「オレ?」弁慶が睨み、さすがの頭領もタジタジだ。


「うむ。言葉使いを改め、真面目に働いた者は褒美として家来になるのを認める。約束しよう。励めよ」


そのあと、村人を集め野盗に土下座をさせて農作業の師と仰げと命令する。弁慶の槍ドンも忘れずに。




そんなこんなで、 次の集落に到着。

作戦会議を経て、今度は義経が野盗に囲まれる役だ。じゃあ、お決まりの木刀でって木刀は拒否された。峰打ちにするとのこと。前回、愛馬を賭けの対象にした事、怒ってるの?

大将戦は、なんと与一が手を挙げた。与一くん、お前もか?バカなの?喧嘩したいの? 男の子ダネ。


で、義経が野盗どもを片付け大将戦である。

与一VS頭領

与一は、先ず弓を相手の顔目掛けて放った。こめかみを擦すった矢は物凄い勢いで後ろの木に突き刺さる。

(そんな挑発していいの?与一。頭領、真っ赤に怒ってるよ)


弓を置き、いきなり無手で近寄る与一。

相手の攻撃をかわし、脇腹へ右フックを決めすぐに距離をとる。アウトボクサーかい。

どうも狙いは左脇腹だけと決めているらしい。同じ打撃ポイントへ正確に何度も右フックを叩き込んでる。

さすがに、相手も狙いがバレて与一が捕まった。

地面に激しく叩きつけられる与一。与一が仰向けのまま、バウンドしたように見えたが。


そのままの勢いでマウンティングポジションを取ろうとする頭領。与一は大きく膝を曲げ、頭領に蹴りを入れた反動で一回転して立ち上がる。カッコいい与一。


その後も左でガードしながら執拗に脇腹に右フックだ。掴まれても構わず、執拗なな脇腹攻撃。与一。恐ろしい子。怒らせないようにしたい。


頭領の顔色がヤバイ。足も完全に止まった。トドメか、与一。ジャイアントスイングとか面白いんだけど。

与一は背中に回り込むと首を絞め頭領を落とした。頭領、痛みより地獄の苦しみを味わったのか。


あとで与一になぜ、右フックなの。苦しいから?と尋ねたら、初めの矢で左眼が悪い事を確認したと。それで死角になる左を攻めたと言う最もらしい答え。与一の洞察力に完敗だった。





そんなこんなで、3戦目。もう巻ける気はしないし、なんか格闘戦を楽しむ雰囲気になってきた。盗賊討伐どこに行ったのやら。


驚いた事に3戦目は、半兵衛が参戦の意を決した。まさか、半兵衛も喧嘩するの?


半兵衛は、義経から差し出された木刀を断ると、落ちていた棒切れを拾った。「私はこれで」


えっ。それ木の枝だよ。武器でさえないよ。まあ、どうせ殴るんでしょ。半兵衛の殴る姿ってイメージ出来ないけど。半兵衛は棒切れだけ持って悠々と頭領に向かっていく


半兵衛VS頭領

「どちらかが倒れるか、降参したら勝負は終わりです」

「お前を殺しても文句ナシだな」


頭領は刀が横薙ぎする。すると、なぜか頭領は一回転して仰向けに転がされてる。棒切れで眉間を突き「まだやりますか?」って半兵衛が言う。


頭領は今度は上段に構え、素早く振り下ろす。だが、半兵衛は振り下ろす前から動いていた。相手の懐に入り相手の体重移動に合わせて投げ飛ばした。柔道?合気道?武芸はよくわからないが。


配食濃厚な頭領はまたもや、上段に構えた。今度は動こうとした瞬間、半兵衛の棒切れが眉間に押し付けられている。「まだ、やりますか」「参った。降参だ」息を飲む周囲のみなさん。


うーん。里見家の威信を見せつけた結果にはなったけど。

半兵衛、これじゃ盛り上がりに欠けるんだよ。主催者側の立場がないんだよ。義経のようなバックドロップで決めて欲しい。


よーし、弁慶の決め技はジャイアントスイングに決めた。盗賊狩りも結構、楽しめるじゃないか。




ところ変わって、父・里見家大名・里見義堯と家老の会話。



「あの青びょうたんの盗賊狩りの成果は如何に」

「はっ、順調であります。ですが._」

「なんだ」

「はっ。若殿は野盗どもを引っ捕らえた上、開墾や農業をさせているようです。さらに新田開発が成った暁には兵として働かせるご様子。

「猪口才な。それで兵を増やしたのか」

「お帰りになる頃には兵三百は超えるものと思われます」

「ほぉ」

「さらに、開墾出来ぬ地形には栗を植えるよう指図しています」

「なんと!栗だと?しかしなぜじゃ」

「わかりませぬ。なぜゆえに栗なのか」

「栗かぁ」「栗です」

「アレはよくわからん。本当に儂の息子であろうか」



「クシュん!」クシャミか。

「嗚〜呼、栗ご飯食べたいなぁー〜」









第3章から、本格的に国取りを始めます。

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