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【上杉】謙信VS里見義弘

配下4人が、謙信にやられた。

義経は刀で串刺し、半兵衛は、腕を斬られてしまった。

回復魔法やポーションなんて便利なチートはない。


私は与一の剣をとり、泣きながら謙信に襲いかかる。

吹き飛ばされた。

赤子の手を捻る様にとはこういう事を言うのだろう。


謙信の攻撃を必死にかわす。

回避だけであれば、「俊敏80」のステで躱せる。

なかなか、攻撃に転じられないが、最小限の動きで避け、「キーン」という音と共に謙信と鍔迫り合いになる。

「よくもよくも、半兵衛を斬ったな」

「戦いだ。当然だ。お前だって覚悟の上だろう」

吹き飛ばされる。


吹き飛ばされた隣には半兵衛がいた。

「主、もう充分です。幸村隊を呼びましょう」

「幸村には、何があっても来るなと言ってある。さらに跡目は光秀に譲ってある。私の目的は天下統一だけだ」


息が切れている。

「謙信公、ちょいと待たれよ」

小型銃を出し、火打ち石で火縄に火を点けた。

「よし」火薬を詰めて弾を込めて

「まだか?」「もうちょっとです」

「よし、出来た」


サッと銃を構える。

この距離なら外さない。「お覚悟、謙信」

弾が、ポロって飛び出す。

勢いよく構えすぎて弾がズレたか。

「何を遊んでおるか?」

「殿、お戯れを」「やると思った」「バカなのか」

お前ら、意識あるなら手伝ってくれ。

「馬鹿者!」

勢いよく謙信に殴られた。


半兵衛の顔色がやばい。出血多量だ。血の気がない。

「主よ。ありがとう。民が幸せになって良かった。そのお力になれた事、半兵衛は、まことに幸せだった。感謝します。次も主の家臣でありたい。ありがとう。主よ。」と言い残し、半兵衛は目を閉じた。


「家臣も守れない自分の弱さを嘆くと良い」

「黙れ、謙信。許さない」

「そもそも、家臣の犠牲は計算されていたのだろう」

「黙れと言っている」

「半兵衛を殺したのはお前だ!里見義弘」


「ならば、私と半兵衛の想いを言おう」

「越後の国の民は幸せだ。だがな、日本にはもっと多くの民がいるんだ。越後だけよければ良いという謙信公の考えは間違っている」

「私には友がいる。貴様は一人じゃないか」

「空気も読めない。協調性のない奴は嫌われるんだよ」

「的を得ている様であるがわからぬ」


「教えてやるよ!我が正義だ!」

ここでみんな私に力を分けてくれなんて、リアルでは言わない。思わない。

「運」に身を任すだけだ。

人間の土壇場はこうだ。「神様、頼む」

渾身の一撃を上段から振り降ろす。

謙信はガードだ。謙信の顔は穏やかで優しさ溢れていた。眼は子供を愛しむ慈悲深い目だ。


私は、謙信の顔ではなく始めから刀の根本をを狙った一振りだ。運が良ければ、刀が折れると考えてたからだ。

「パキッ」刀が折れた。


「良くやった。見事。儂の負けだ。悔いはない」





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