【四国】土佐で鯨を見る
毛利の支城・高松城を水攻めにした。
史実では、織田信長が高松城に向かう途中の本能寺で明智が裏切る。明智光秀は山陰。私は、四国に向かっている。
桶狭間は、2度も起きたけど。本能寺に行ったらゲームの強制イベントが起る可能性が高い。
本能寺には絶対行かない様にしている。
今、君主の代わりは足利義昭だ。みんな困っているだろな。多分、細川藤孝がフォローしていると願いたい。
船旅でゆったり土佐に来た。
土佐は長曾我部元親がいる。中々の人物である。
岡豊城へ、突然の訪問だ。普通は家臣達が前もって段取りするのだが。此奴は段取りされた方が危険が高い。
「誰だ」「里見義弘です。」
「聞いたことある名だ。良くわからんが待ってろ」
「うむ、本物っぽいが、青びょうたんではないか」
今、青びょうたんって言ったよ。覚えとこう。
せっせと音爆弾を用意する。耳を塞いだが不発の様だ。時化たかな?もう一回。
「何をやってる」
言ってる側から爆発した。ドカーン!
驚いた。土佐の人達もみんな驚いてるよ。
「出会え、出会え」
「里見義弘だ」
「本物は毛利と戦ってるって聞いたぞ。何用だ」
偽物を疑い、混乱している様だ。
「海を見に来た。クジラとか」
「いるぞ、クジラ。見たいか?」
「ぜひ、見たい」「では、これから行こう」
もう、本物でも偽物でも良いらしい。
鯨だ。本物だ。塩吹いてる。すげ〜。感動だ。
「鯨が好きなのか?」
「見た事無かったから。安房にもいなかった」
「食べてみるか」「ぜひとも」
「おい」 えっ。これから獲るの?
ゲームだからってムリだよ。それ。
夜は、鯨肉で宴会だ。美味しくないよ。クジラ。
「おまえ、ホントに里見だったんだな」
その言葉って違和感ありありだよ。
「土佐に来たかった。四万十川とか、オオサンショウウオがいるらしいし」
「いるぞ。食えないぞ。で、何しに来た?」
「様子見かな。出来れば配下になって欲しい」
「本音だな。こっちの本音は嫌だ。配下などなるか。でも、状況から仕方ない。来るものが来たって感じかな」
「こっちも何でも攻め込めばいいと思っていない。とりあえず四国を統一してくれ」
「当たり前だ」
次の日は、家臣一同による相撲大会。
「優勝者には天下の里見が好きなモノをくれるぞ」
「いい家臣達だな」
「それが自慢でな」
どうやら、相撲大会は番狂わせが起きたらしい。
気の弱そうな男が優勝した。
「望みは。望みはこの国を攻めないでください」
「俺らは、このままがいいんです」
家臣一同が整列して頭を下げている。
元親に目で合図する。元親も頭を下げた。
「あい、わかった。この国は安泰だ。保証する」
「ただし、私が生きている間だけだ。私の命を守ってくれ。」
「承知」
お別れは、みんな笑顔だった。
「また来いよ。鯨が待ってるぞ!」
じゃあ お土産に音爆弾だ。
私が去ったら、あの門の壺の中に火矢を打ち込んでくれ。面白いぞ!
ワクワクしながら、放った火矢。城門が城壁ごと、木っ端微塵だ。
「おゝい どうしてくれるんだ。弁償しろ!」
「まさか、この為に来たんじゃ?勝てぬな里見には」
「面白い方ですな」
「ああ、仲間だよ。俺たちの」




