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【1周目】チュートリアル

いよいよ、盗賊狩に出発。


盗賊が出るという地域までは、行程2日。

近くの集落で詳細な情報を集めなきゃいけないらしい。


義経・弁慶の張り切りようって一体なんだろう。

なんか、撃ち合いの稽古始めちゃってるよ。

与一は、黙々と弓の手入れをしている。

寡黙な人なんだね、与一さん。武士ッポいよ。


半兵衛が、馬を5頭引き連れて来た。

間近で見る馬、デカっ! 足軽のみなさん、騎馬相手にどうやって戦うの?無理だよね。怖いよね。

そもそも私って馬乗れるの?そこの足軽さん、轡は絶対離しちゃダメだよ。


乗れた!馬に。

そりゃ 、そうか。元服までに乗馬・武術・書道を身につけてるもんね。普通に出来なきゃ戦国ゲームの意味ないし。


あとは、目的地を目指すだけ。ってスゴイ景色だ。

道中、田舎の田園風景が続くのかなって思ってたら全く違う。

「野原、野原、薮、野原、森」田んぼも家も何もない。

全く、城下には田んぼが広がっているのに。

新田開発して、人集めて、また新田開発ってやる事多いね。

それより、民が安心して農作業出来る環境や治水の方が大切なんだろうなって思う。



いやいや、今は盗賊退治しなきゃだよ。

先ずは情報集め。目的地の集落の村長の家を訪れてみる。

なるほど、盗賊とは悪い奴ららしい。懲らしめないと。

安心してお米が作れる生活出来るといいね。

「長よ。安心せい。任せれば良い」と偉そうに言っておく。


その晩は、村長さんの家で一泊することに。

半兵衛と囲碁を打っていると近くで弁慶が一人木彫り像を作っていた。

仲良しの義経は、どうしたんだろう?

えっ。女のトコ?まあ、そんな年頃だよね。

てか、良いのか? とんでもない血筋の子供が産まれちゃうぞ。血の濃さは大名どころか足利氏よりも濃いぞ。

あれ?与一もいないけど。

与一、お前もか。寡黙じゃなく「むっつり」って呼ぶぞ。


なんか同情しちゃう弁慶だけど、そっちの人?女性対象外。私は、ダメだよ。なんて失礼な事考えたり。

余計な事考えてたら、半兵衛に囲碁で負けた。

そうだ、将棋なら勝てるかもしれない。

弁慶に将棋の駒作ってもらって半兵衛を見返してやりたい。


そんなこんなで夜も更けて明日はいよいよ盗賊討伐。

大丈夫かな。





翌朝、盗賊退治一行は案内されるままに盗賊がアジトにしているという森の中へ入っていった。


アジトを見つけ、弓兵3人、足軽7人他、配下武将で野盗のアジトを包囲。

この人数で包囲になるかは別として密かに近づく。

まずは、見張りの野盗を弓矢で落とす。扇の的の与一にとっては容易いモノだ。


次は義経と3人の兵を首領がいると思われる奥へ密かに移動させる。

よーし、合戦だ。法螺貝を鳴らせ。我が旗を立てよ。って今は法螺貝も旗も無いけど。


弁慶がトキの声をあげて正面から突っ込む。3人の足軽がそれに続く。

気づいた野盗が弁慶に襲いかかるが、全く相手にならない。まさに無敵の弁慶。弁慶一人でいいんじゃない。

と、思いきや体格の良い盗賊の頭が出てきた。


怖い。頭領。スゴイ強そう。

そこへ影が走った。そう、我らのヒーロー義経見参。

義経は頭領を一刀両断。恐ろしいのは義経だった。

うん、うん。万全だね。


野盗が逃げ始めた。

あっ、 出来れば全員 引っ捕らえねばってトコなのに。

やばい。私も馬から降りて野盗の一人を追い始めた。


半兵衛の声がする。「主、待たれよ」

本来は情報を精査し指示する立場であるはずなのに身体が動いてしまった。「半兵衛、後は任せた」という言葉を残し、野盗を追う。明らかな失策だった。


私のステータスは

[知力50 体力50 武力20 機敏80 運100 魅力100]


機敏を生かして、逃げている野盗との距離がどんどん近付いていく。

すると、逃げていた野盗の脚が躓き、転んで仰向けに。斬ってくださいと言わんばかりの無抵抗な状態。

私と目が合い恐怖している。

これも「運100」ってステのお陰。私は、剣を上段に振り上げ、

振り上げたまま、金縛の様に動けなくなった。



「斬れない」「人殺しは出来ない」「そもそも人を傷つけること自体できない」


ズブッ! うっ。


剣を振り上げたまま固まっている相手を野盗は見逃す筈もない。野盗が槍を心臓目掛けて勢いよく突いた。


あああああああーーーー 目の前が霞んで ー〜〜

痛い、苦しい。情け無い事に痛みで気絶した。





えっ えっ ゲームオーバー?


いえいえ まだまだ 続きます。

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