【北条】小田原城 潜入
とうとう来た。小田原城を攻め込む日が。
足がガクガク震えてる。ホント怖い。
人が2人入れる大きな箱を5個用意した。
それを2人係で運ぶから計20人が潜入出来る。
門番との交渉役は、凡人っぽくて運が良いと言う理由で私が選ばれた。全員一致だった。まあ、『青びょうたん』と称される私が武士に見える訳ないか。門番より弱そうだし。
今日は祭の日、最終日とあってどんちゃん騒ぎだ。
城内お祭り騒ぎに乗じて4つの門を通り抜ける算段だ。
まず、一つ目。
簡単にスルー出来た。ザルだな。お礼の眠くなるお酒を受け取ってね。
次に二つ目。
箱の中身を聞かれたが、スキル『説得』のおかげでなんとかクリア。冷や汗ものだ。御礼に眠くなるお酒を置いてくよ。
三つ目
門番に箱の中を確認された。やばい。
箱の中は、なんと女装した義経が生足を晒してた。
「お偉い方の慰めにと密かにご用意したものです」
真っ赤な顔の門番さん。このお酒を飲んで冷静になってね。
最後の門だ。
「お偉い方の慰めにと密かにご用意したものです」
って義経の妖麗な生足攻撃も効かない。下着まで見えそうなのに!どうしよう。
「後ろの箱には歳若い生娘もおりますので何卒ご容赦ください」ロリ趣味のお偉いさんもきっといる筈だ。
やばい。
この門番手強いぞ。
いつのまにか、門番の後ろから腰に手を回す義経。
「此処ではなんですから、人の居ない場所で」
2人の門番を連れて行く。死んだな。あの二人。
侵入にはなんとか成功したが、たった20人で小田原城を制圧しなきゃならない。
4人5組に分かれ制圧開始だ。予め地図は渡してある。
ただの小田原見物じゃないのだよ。
女子供は声を出さぬ様、一箇所に固め、蛇の様な動きで次々と敵を無力化していく。「クリア」って自然に頭の中でイメージしちゃうよ。
順調だ。本丸はクリアだ。
ただ、これからが、兵も多くハードモードだ。
全員敵兵の鎧を着て偽装。夜だからバレないだろうなって運に身を任す。
私と半兵衛の部隊を本丸に残し、下の城郭へ部隊を進める。順調に制圧していたが、最後の方で敵兵に気づかれた。
急いで二ノ丸の門を閉め、本丸に白旗を上げる。
実は白旗には意味がある策略の一つだ。
捕らた北条兵に逃がす代わりに「次回は白い布を掲げれば命を助ける」と伝えて解放している。
その「白い布」の意味を北条の雑兵どもに広めて置いたのだ。
三ノ丸の雑兵どもは勘違いして城から逃げ出したのだ。
白い布が合図で隠れていた里見兵が、城内に流れ込んだ。北条兵は祭の最中であり、弛みきっている。
私は、急げ急げと焦りまくる。北条軍が来てしまう。
北条軍、来た。予想より早い。
1000人近くしか城内に入れられなかったが、幸い弓隊は確保出来た。
北条軍との死闘が始まる。
次回は小田原城での戦闘