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【2周目】半兵衛への追悼

北条との合戦には勝った。詰んだと思ったのに。

半兵衛の仇も討てた。


でも、虚しい。寂しい。悲しい。


半兵衛がいないなんて、ダメだ。

半兵衛のいない天下は天下じゃない。


半兵衛は私を庇って死んだ。

最期に「ありがとう」って言ってくれたんだ。


私は半兵衛の身体をあんなに労ったのに。どれだけ、半兵衛を大切に頼りにしてたか。

って実際、半兵衛なしじゃ内政も滞るし、合戦の作戦も立てられない。

難攻不落の小田原城なんてどうやって落とすの。絶対無理だよ。ゲームじゃないんだから。ゲームだけど。


決めた。リセットだ。

ただな〜〜そうしたら、もう、死ねないんだよなー。


死んだら、私の命、人生までも無くなっちゃう。

人生を賭けて、命を賭けて、半兵衛と供に


軍師は他にもいるんだけど、半兵衛ほどのいい奴って。うーん。


堂々巡りだ。



塞ぎ込んでる私に義経から申し訳なさそうに半兵衛の遺品を片付けてとの申し出がある。仕方ない。やるか、嫌だけど。


遺品って言っても物凄く少ない。書物はさすがに多いな。

うん、日記だ。ちょっとだけ見てみよ。ごめんね。

おっ 盗賊退治か。義経のバックドロップに感嘆してるなっ。

ん?長く書いてあるぞ

『主の民を思う優しさに私は救われる。主こそ、日の本の王に相応しいお方。天下を主にと思わずにいられない。

民だけじゃない、私の身体の心配を熱心にしてくれた。配下を信頼し、配下を大切に想う主。私程の果報者は、いないと思う。過去・未来通しても。

主と一緒に天下を望みたい。

私より有能なものはゴマンといる。

でも、私はずっと主の力になりたい。

主と一緒に民の笑顔を見る為に」


泣いた。号泣した。

しばらく、咽び泣いた後、私は決意した。


やり直そう。

絶対死なない。家臣も殺さない。

死んだら、終わりでも、死なないで天下を獲る。


半兵衛と一緒に民の笑顔を見よう。

半兵衛とまた会えるなら、全てを犠牲に出来る。


そして、いつか半兵衛に私が「ありがとう」って言う。



私は迷う事なく、2回目のゲームエンドを選んだ。






次章から、3度目のプレイです。


本格的な国取りが始まります。

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