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寝落ち、からの異世界転移

初めてまして、『にんにく』です。

変わった名前だけど覚えやすいでしょ?

考えたのは自分じゃないんだけどね。

久しぶりに書いたので温かい目で見て下さい。

まぁくだらない前書きはこの辺でやめて


寝落ちから始まる僕の異世界伝説のスタートです!



僕、西田光希の性格は最悪だ。

中学、高校と友人を作ることを嫌い、ずっと、独りで生きてきた。

当然のことのように学校ではいじめられ、下校すれば寂しく独りで冷凍食品を食べる日々。

そんな僕がネットゲームに依存するのは必然の出来事だった。

MMO RPG 《All Race》

通称『オルレス』

幅広い種族、職業の中からオリジナルのアバターを作成し、自由気ままに自分のやりたいことができる最先端RPG

モンスターを狩り、レベルを上げるのもよし。

ギルドを作り、レイドボスに挑むのもよし。

フレンドとの会話を楽しむのもよし。

広いフィールドを旅するだけでもよし。

そんな夢のRPGは僕にとって現実よりも大切な場所となった。

もはや現実なんてどうでもいい。

リアルで人間関係に怯えて生活するよりもこの狭い部屋に隠れてゲームしてる方が楽しい。

いつのまにか、僕は人生の全てを『オルレス』に捧げていた。

そのおかげかそこそこ強いレベルになり、ゴールドも『大富豪』の称号を獲得できる程手に入れた。

そして今、僕は歴史に名を残す偉業を成し遂げようとしている。






大きな液晶画面、その中には純白の鉱石で築かれたドームが広がっている。

ドーム上では、フィールドの3割を埋め尽くす大天使と光希の操作するアバターが死闘を繰り広げている。左手でキーボード、右手でマウス。慣れた手つきで自身のアバター、魔法騎士『レスト』の操作を行い、敵の攻撃を躱す。

レイドボス『バーサーク エンゼル』

堅い防御力と持久力の高いMPを誇るこのボスは、プレイヤーから面倒がられるボスとして有名である。

バーサーク エンゼルがつかう全範囲攻撃は防御不可、HPを一気に赤ゲージまで削りトドメの高速打撃攻撃を叩き込んでくる。

僕はそんな強敵にたった独りで挑んでいる。

このチャレンジは明らかに無謀な挑戦だ。ギルドフルメンバー20人で戦ってやっと倒せる敵を独りで倒す。そう、僕はこの『オルレス』でレイドボスを独りで倒す偉業を成し遂げようとしている。

アイテム所持上限なしの『四次元のバック』のなかに詰め込んだありったけのポーションを使い、MPを回復。アバターに自バフをかけ、万全の状態にして少しずつ、しかし的確に敵のHPを削る。

そんな繰り返しを続け、もう3時間も経過している。

視界は歪み、意識を保つことすら厳しい。

もはやゲームどころではない。

そもそも、光希の生活は異常なものだ、睡眠はほとんどとらず、朝昼晩の食事は摂取せず、おやつにカップラーメンを食べる明らかに不健康な生活を続けた彼の体は、とっくに限界を迎えていた。

それでも

「まだだ…まだ寝るわけには」

光希はゲームを続ける。しかし、

キーを弾く力はしだいに弱まり、マウスの動きがキレを失っていく。

「あと、もう少しなんだ…」

大きなクマをつけた目は半開きになり、光希の意思に逆らうように体が動かなくなる。

「ちくしょう…」

体を支える力がなくなりキーボードの上に倒れる。

マウスは床に落ち、液晶に映る操作キャラは奇想天外な動きをとり、フィールドに倒れ込む。

今まで溜め込んできた睡魔が光希に牙を向いた。

意識は薄れ、腕の力が吸い取られるように消失していく。

そして


光希は約5日ぶりの眠りについた。













(あれ?おかしいな)

眠りから目覚め、光希が感じたのはバーサークエンゼルを倒せなかった悔しさではなく、自分が仰向けになって寝ていたことへの疑問だった。

体を起こし、目を開け辺りを見渡す。

辺りは眩しいほど明るい純白、凹凸のない真っ平らなフィールド。

(まるでさっきまで戦ってた…)


と、次の瞬間。








突如後ろから凄まじい衝撃が光希を襲った。



「————————ッツ!!」



自分の体の2倍以上デカイ拳をもろに喰らい、五体が吹っ飛ばされた。飛ばされた体はフィールドの壁にめり込み、全身を骨が砕けたような痛みが襲う。

光希には、何が起きているのか理解できなかった。

今、自分が置かれている現象に思考がまるで追いつかない。

壁にめり込んだ頭をなんとか動かし正面を向く、そこには先程まで戦っていたレイドボス『バーサークエンゼル』がこちらを睨みつけていた。


(なっ、なんで?寝落ちして負けたんじゃないの?なんで起きたらゲームの続きなの?)



視界の左上にはレベル、HP、MP、フィールドマップが表示がされ、右下にはメニュー表らしきマークが表示している。そしてバーサークエンゼルの上方にも同様にステータスが表示されている。

バーサークエンゼルのHPバー7本あるうちの6本が透明、残り1本が緑色となっている。

間違いない、今目の前にいるのは先程まで戦っていたバーサークエンゼルであることを確信する。

どういうことかわからないがこれはさっきの戦闘の続きなんだ。

どうにかして勝たなければ、先程のパンチであの衝撃・・・広範囲攻撃を無防備に喰らえば気を失い、下手したら死ぬほどの痛みかもしれない。

バーサークエンゼルがこちらに突進してくる。

すぐさま壁を蹴り上げ床に着地し、距離を取るため全速力で走る。

その際、腰の鞘に収めてあった片手剣を引き抜く。

長い月日をかけ装備してきた魔剣グリム。

今、初めて実物を見たその剣は金属特有の光沢を放ち、どこか心強い。


「ヴガァーーーー!」


雄叫びを上げ、バーサークエンゼルが緋色の魔法陣を構成する。

『トライデントランス』

魔法によって三本の槍を形成し、高速で飛ばす単純な魔法。しかし、今の光希には避けられない。

飛翔する槍を剣で弾く、少々ぎこちない振りだが魔剣グリムの魔力耐性度が高いためその攻撃を防ぐことができた。

寝落ちする前にある程度バーサークエンゼルのHPを削っていたため、勝算はある。

しかし、相手がいつ広範囲攻撃を仕掛けてくるかわからない。

せめて、魔法が使えれば…

先程目視し確認したメニュー表と思われる液晶をタップし、内容を確認する。上から順に、アイテム、スキル、魔法…と沢山のボタンが視界に広がる。

魔法のボタンをタップするとそこには今まで『レスト』が習得してきた魔法の数々が表示される。また、右端のクエッションマークをタップするとそこには魔法、スキルの使用方法が書かれていた。


どうやら特別なモーションは必要なく思考だけでスキルや魔法が使えるらしい。


「いやいや凄っ、操作なしで魔法使えるのかよ!」


試しに光希は今までで一番使用している魔法をイメージ、そして発動する。

自己加速術式『疾風ゲイル

自らの体に一瞬だけ風をまとうことで、まさにはやての如く移動する魔法。いわゆる「ダッシュ」の強化版である。

MPの消費が極端に少ないこの魔法を数回使用し、バーサークエンゼルの後ろに高速で移動する。

(速い、操作が必要ない分さっきよりも攻撃の隙を作れる。これなら…)


いける!


そう考えた光希は魔法を使い、自らの攻撃力を上げる。



アタックチャージ、スラッシュチェイン、スキルブースト、バーストアップ、テンションアップ、ダブルフォース・・・その他もろもろの魔法を使い、ステータスを極限まで高める。

バックからポーションを取り出し、中の紫色の液体を恐る恐る飲み込む。

(あっ、意外と砂糖水みたいに甘い)

自身のステータス表を見てMPを全回復したことを確認し、準備は整った。

今度こそ、このボスを倒してみせる。


「いくぞ!バーサークエンゼル!」


全力全開で地を駆け上がり、疾風ゲイルを使用する。加速した光希の体は一瞬でフィールドの端まで移動、壁を蹴り上げ、バーサークエンゼルに向かって飛翔する。


「デリャーーァァア!」


厚い装甲に弾き返されそうになるがなんとか堪え、斬撃を叩き込む。バーサークエンゼルの肉を切り裂きそのHPバーは確実に減少する。

光希の攻撃は止まらない。疾風ゲイルを使用し壁と壁の間を目にも留まらぬ速さで飛来、同じように何回も、敵の体を斬りつける。


「ガァァーーーー!!」


バーサークエンゼルが雄叫びを上げる。

しかし、その声はもはや絶叫にしか聞こえなかった。

光希の動きに全く反応できていない。

もはや高火力の必殺を使うチャージを行うことすら不可能な状態まで追い込まれている。

HPが一寸、また一寸と削られ緑色から黄色、そして遂に赤ゲージになる。光希は止まらない。

その剣で腕、足、を斬り崩す。

そして待ち望んだ瞬間が訪れた。

光希は前方に剣を構えバーサークエンゼルの胴体に向かって全力の突きを放つ。


「これで、終わりだ!」


今までとは違う確かな手ごたえがあった。剣先が胸筋に食い込み、肉をえぐり貫いた。

光希は地面に着地、その後愛剣の刀身についた血を払い、鞘に収める。バーサークエンゼルのHPバーが消失し、この戦闘の勝者が決まった。


congratulation の文字が視界に浮かび上がり、経験値、ゴールド、獲得アイテムが表示される。


この世界が現実なのか夢なのかわからない。でも、

僕には今、この瞬間が偽りのものだとは思えなかった。


にんにくは小説を投稿がスタート!


現在Level1

称号『超無名作家』を獲得した!



後書きはこんな感じに書きます。


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